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夜泣きに効く薬
公開. 更新. 投稿者:漢方薬/生薬.この記事は約4分43秒で読めます.
2,903 ビュー. カテゴリ:甘麦大棗湯と夜泣き
甘麦大棗湯という「夜泣き、ひきつけ」に効果を持つ生薬があります。
用法は、「通常、成人1日7.5gを…」という成人用量もありますが、成人で「夜泣き」とか「ひきつけ」で使われることは無いだろう。
実際には、成人女性のヒステリーなどにも使われる。
それは置いておいて、甘麦大棗湯の成分はその名のとおり、「甘草」「小麦」「大棗」という甘い食品を3種類混ぜただけのシンプルな漢方です。
個人的にはザ・プラセボというイメージです。
「夜泣きに効く薬を飲ませた」ということで、母親に安心感が生まれれば、それが子供にも伝わり何かしらプラスに働くような気はします。
大した副作用は無い、ということで子供にも安心して飲ませられる漢方薬ですが、注意したいのは小麦アレルギーです。
離乳食も始まっていない乳児に漢方薬を与えるときは注意しましょう。
しかし、夜泣きは離乳食を始めてから起こることが多い。
今まで以上に消化にエネルギーを要するようになって、活発にお腹が動くようになって、腹痛や便秘などによる苦痛や、空腹などが影響するようです。
宇津救命丸で夜泣きは治るのか?
この頃は子供の夜泣きにヘトヘトな妻のイライラに泣かされる日々を送っています。
夜泣き疳の虫に、と言えば、「宇津救命丸」。
子供の安定剤というイメージですが、効くのかな。
成分は、ジャコウ、ゴオウ、レイヨウカク、ギュウタン、ニンジン、オウレン、カンゾウ、チョウジ。
ジャコウ、ゴオウ、レイヨウカク、ニンジンは救心にも入ってる成分です。
気付け薬?目覚めちゃうような気もする。
変な夢で夜泣きしてるから起こして夜泣きを止める、とかいう理屈なのかも知れない。
夜泣きが治まってもお目目ぱっちりじゃ大変なのに変わりはないけど。
ロイテリ菌が夜泣きに効く?
ロイテリ菌という乳酸菌がドラッグストアで売られています。プロバイオティクス的な触れ込みで様々な効果を掲げています。
スウェーデンのバイオガイアという会社が作っているようです。正式名称は「ラクトバチルス・ロイテリ菌」。
ヤクルトみたいなものですね。
ラクトバチルス・ロイテリ菌(Lactobacillus reuteri) とは哺乳類や鳥類の消化管に生息しているグラム陽性の乳酸桿菌の一種である。1980年代初頭に初めて類型化され、L. reuteriの数菌株はプロバイオティクスとして乳児疝痛(乳児の夜泣きや長泣きの原因の一つ)、下痢、便秘を含む機能性胃腸疾患、ピロリ菌、虫歯菌、歯周病菌の発育抑制などを目的に広く利用されている。スウェーデンのBioGaia ABは保健効果のある重要なL. reuteriの菌株の多くを所有しており、商業的な利用に関する多くの異なった特許の登録を行っている。
ラクトバチルス・ロイテリ菌 – Wikipedia
乳酸菌ということで、ヤクルトとかヨーグルト的なお菓子感覚な売り方の商品であれば問題無さそうですが「小児科医が開発した」とか「夜泣き対策専用」とか、パッケージに「医療機関専用」とか書かれていると、どうなんだろう?と引っかかる。
夜泣き対策専用↓
チャイルドヘルスストア – チャイルドヘルス
ほかにもバイオブレスという口臭予防のオーラルケアサプリメントというものもある。
医薬品ではなく食品(健康食品)という分類。
乳酸菌含有食品。
「口臭予防」とか「夜泣き対策」みたいな文言で広告するのは、セーフなのかな。
口臭に関しては、ブレスケアとかガムとかあるから、セーフなのはわかりますが、「夜泣き」となると、夜泣きに困っているお母さんが赤ちゃんに飲ませるわけなので、なんか微妙な気がする。
漢方に含まれる食物
漢方薬に配合されている生薬には料理に含まれる食材が少なからずみられる。
麦門冬湯 こうべい=米
甘麦大棗湯 小麦=小麦
川きゅう茶調散 茶葉=お茶
消風散 胡麻=ゴマ
当帰湯 山椒=さんしょう
牛車腎気丸 山薬=山の芋
桂枝湯 桂枝=シナモン
小半夏加茯苓湯 生姜=しょうが
四逆散 枳実=夏みかん
大防風湯 杜仲=トチュウ
加味逍遥散 薄荷=ハッカ
香蘇散 蘇葉=しその葉
暮らしの中の漢方
熱があり首筋がこわばるようならクズ湯、身体が冷え、吐き気があれば生姜湯を飲む。
これは、漢方医療ならば、前者に「葛根湯」、後者に「香蘇散」が適応となる。
生姜は半夏とともに用いられることが多く、これを小半夏という。
これには鎮吐効果があり、妊娠悪阻には、これに茯苓(利水効果)を加えた「小半夏加茯苓湯」という有名な処方を用いる。
感冒は胃腸の調子も悪くなるため、よく梅干しやしそ漬けを添えておかゆを食べることがある。
これは漢方医学的には、「蘇葉、粳米」により「辛温、理気、解表、健胃」を行っていることになり、医療として漢方を用いるならば、ごはんを食べて「香蘇散」を服用することになる。
感冒に罹患すると、食事のあと、「こたつでみかん、ついでにシナモンティー」となるが、これは漢方医学的には「陳皮、桂枝」による「抗炎、去痰、鎮咳、辛温、解表」を目標としている。
これは桂枝湯、麻黄湯を服用することに近い。
私たちが、かぜをひいた時の生活、食習慣がいかに漢方医学的に的確であったかがわかる。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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