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1秒量と1秒率の違いは?
公開. 更新. 投稿者:喘息/COPD/喫煙.この記事は約2分3秒で読めます.
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喘息は、気道の慢性炎症に伴う可逆性の気道狭窄と気道過敏性の亢進が特徴的です。 臨床的には咳や喘鳴、呼吸困難を繰り返します。
呼吸機能検査では肺活量は正常で1秒率(FEV1%)が低下する閉塞性障害の所見がみられます。
1秒率とは、思い切り空気を吸い込んだ状態から、勢いよく空気を吐き出したときに、最初の1秒間に努力肺活量の何%を吐けたかを表すものです。
喘息では、気道狭窄が起こっているので、簡単にいえば、口にストローをくわえて息を吐くイメージとなります。
時間をかければ、吸い込んだ空気を最後まで吐くことができますが、ストローをくわえているので、1秒間に吐き出せる量(1秒量:FEV1)は低下します。
1秒率の低下は、気管から気管支、細気管支にかけての気流の障害および肺胞領域での弾性低下によって生じます。
1秒率が70%未満である場合は閉塞性障害、肺活量が正常予測値の80%未満である場合は拘束性障害、両者をあわせもつものを混合性障害と分類しています。
一方、気流制限の程度(重症度)を判定するには、1秒量を用います。
喘息発作時には、末梢気道閉塞のため努力肺活量も減少し、1秒率が閉塞の程度を反映しているとは限りません。
したがって、性・年齢・身長から求めた1秒量の標準値(正常予測値)と実測値を比較して、症状の程度を判定します。
簡単にいえば、1秒率は病気かどうかの評価に、1秒量は重症度の判定に用います。
例えば、予測値に対する1秒量(%FEV1)が60%未満の場合、重症持続型の喘息となります。
喘息の検査
【スパイロメトリー】
気流制限の程度や気道可逆性を調べる際に推奨される検査です。
一般に、初診時と治療開始後1~3か月以内に再検し、モニタリングにおいては年数回程度実施することが望ましいとされています。
努力肺活量(FVC):最大吸気位から最大呼気位まで一気に呼出させたときの呼出量
1秒量(FEV1):努力肺活量を測定する際の呼出開始点から1秒間に呼出し得る呼出量
1秒率(FEV1%):1秒率(FEV1%)=1秒量(FEV1)/努力肺活量(FEV)×100%
予測値に対する1秒率(%FEV1):%FEV1=(FEV1測定値/FEV1予測値)×100
【ピークフロー】
簡便なピークフローメーターで測定するため、自宅などで患者自身が気流制限を評価するのに適しています。
ピークフローモニタリングは、特に喘息の自覚症状の乏しい場合や増悪を頻回に起こす場合は有用です。
・PEFの経時的な日内変動の観察により、可逆的に変化する気道閉塞の存在を診断することが可能となる。
・重症度の客観的な評価が可能である(喘息患者では自覚症状と実際の気道閉塞の程度が乖離することがある)
・治療薬の効果を客観的に評価できる
・患者教育を十分に行うことにより、患者自身の症状と薬剤の効果を実感することが可能となる
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1 件のコメント
非常にわかりやすかったです