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イトリゾールはパルス療法で飲んだ方がいい?
公開. 更新. 投稿者:皮膚感染症/水虫/ヘルペス.この記事は約2分0秒で読めます.
2,839 ビュー. カテゴリ:イトリゾールのパルス療法
イトリゾールの爪白癬の用法は以下のようになっています。
爪白癬(パルス療法)
通常、成人にはイトラコナゾールとして1回200mgを1日2回(1日量400mg)食直後に1週間経口投与し、その後3週間休薬する。これを1サイクルとし、3サイクル繰り返す。なお、必要に応じ適宜減量する。
パルス療法と言います。
パルスというのは瞬間的に流れてしばらく休むような形の電流波形のこと。脈拍のこともパルスといいます。
1クールが4週間、約1か月なので、3サイクルだと約3カ月の服用ですね。
薬を飲まない期間が続くと、「飲まなくても、いっか」みたいになって離脱するケースも多々あります。
ラミシールの連日服用のほうが良いかも。
イトリゾールのパルス療法は副作用が少ない?
1999年、イトリゾールは爪白癬に対する連続療法が承認され、2004年にはパルス療法が承認されました。
従来の連続療法と比べて少ない服薬日数、少ない通院期間、休薬期間があることなどから、患者さんのコンプライアンスが向上している点や、副作用の軽減、医療費軽減の観点から、海外と同様に、優れた治療法として広く認知されています。
イトリゾールはケラチンとの親和性が高く、内服後血中から爪へ移行したあと、休薬期間中に薬剤血中濃度は検出限界以下になりますが、21日間の内服終了後も爪甲には薬剤が残り、治療開始1年後まで白癬菌に対するMIC90値(100ng/mL)以上の濃度を保つことが示されました。
そして、イトリゾールは薬剤の総投与量が同じでも、1日の用量が2倍になると、爪中の薬剤時間曲線下面積は2倍以上になることが特徴です。
イトリゾール400mg3サイクルパルス療法の著効率・有効率は開発治験時でおのおの32.7%、84.6%、市販後特別調査ではおのおの54.8%、84.9%であり、コンプライアンスが遵守されれば治療効果は高いものです。
一方、安全性ですが、パルス療法の副作用発現率は13.5%(開発治験時)で、そのおもなものはALT増加、AST増加、γーGTP増加、LDH増加などであり、長期間服用に関しては肝機能検査を定期的に実施することが推奨されています。
イトリゾール1シート8カプセル?
イトリゾールカプセルの包装には、
56カプセル(8カプセル×7)、100カプセル(10カプセル×10)、500カプセル(10カプセル×50)、100カプセル(バラ)
とある。
うちの薬局に、8カプセルのシートと、10カプセルのシートがあったので、間違えそうになった。
パルス療法だと1日8カプセル×1週間なので、このような包装があるのだ。
イトリゾールカプセル50 1カプセル
1日1回 朝食直後 30日分
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。