記事
眼内レンズを入れた患者に使えない目薬は?
公開. 更新. 投稿者:緑内障/白内障.この記事は約2分44秒で読めます.
7,380 ビュー. カテゴリ:眼内レンズと目薬
白内障で眼内レンズを入れた患者さんってふつうに目薬使っていいのかな、と素朴な疑問。
レンズに影響を及ぼす薬などは無いのか。
キサラタン、ザラカム、タプロス、デュオトラバの添付文書には、慎重投与の項目に、
「無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者[のう胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下を起こすおそれがある。]」
と、書いてある。
白内障術後のプロスタグランジン関連点眼薬の使用には注意を要するようです。
新しめの薬だけ記載されているだけで、他の目薬でも注意は必要。
黄斑浮腫の原因は防腐剤?
緑内障の治療薬であるプロスタグランジン関連点眼薬を白内障の手術後早期に使うと、黄斑浮腫が多発します。
黄斑浮腫は、網膜の中心である黄斑部がむくみ、視力低下や視界がぼやける・ゆがむなどの症状を示す疾患です。
防腐剤であるベンザルコニウム塩化物が原因と考えられ、「防腐剤黄斑症」という名称が提唱されました。
トラバタンズの開発はこの点も考慮したと思われますが、ベンザルコニウム塩化物を含有しない同剤では確かに黄斑浮腫の発生頻度が低いとの報告がある一方、低頻度ではあってもゼロではないことから、主剤の副作用である可能性も疑われています。
白内障の手術方法
白内障の手術をしてきた患者で、「抜糸してもらった」という患者がいた。
そのときは「眼を縫ったりするんだ」と驚きました。
私も高齢になればいずれ白内障の手術を受けることになるのだろうと思いますが、目にメスを入れると想像しただけでも背筋がゾクっとなります。
さらに縫合までされることを想像すると、「できれば縫合しない方法でやってほしい」と思います。
白内障の術式にはいろいろあるようですが、大きな違いはメスを入れる場所。
黒目側から切目を入れる「角膜切開」と、白目側に切目を入れる「強角膜切開」があります。
角膜切開の場合、角膜には血管がないので出血をしない。ワーファリンなど抗血栓薬飲んでいる患者にも手術しやすい。
切開の大きさも小さく、縫合する必要もない。日帰り手術できる。点眼麻酔で済む。
強角膜切開の場合、出血するし、縫合しないといけないし、入院しないといけない。眼球に麻酔を注射しないといけない。
とデメリットばかりのように感じますが、角膜切開のほうが強角膜切開より術後眼内炎が多いという報告もあるので、一概にどっちがいいとも言い難い。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。
1 件のコメント
白内障手術後(右眼)眼帯を外すと、右端がカーブ状態に光ってみえ,車酔いの時のようにはきけがします。
医者は 瞳と中に入れたレンズが合っていないから、瞳を縮小させる目薬(ウブレチド点眼薬)を点眼するように指示され、一度点眼しましたが、翌朝から見えずらくなりました。
次回来院の朝にさして来る様に指示があり、また見えにくくならないか心配です。
ウプレチド点眼薬をつかっても大丈夫でしょうか。
お願いいたします。