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めまいの原因は水?石?
公開. 更新. 投稿者:めまい/難聴/嘔吐.この記事は約8分54秒で読めます.
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めまいと水
漢方医学的にめまいのことを水毒症といいます。
水毒症とは、体の中の水の流れが滞ってしまったような状態です。
水はからだにとって必要なものですが、過ぎたるは及ばざるがごとし。
水分のとりすぎに注意しましょう。
漢方では、めまいを「水」の流れの異常によるものと考え、「水」の流れを正す苓桂朮甘湯がよく使用されます。胃腸虚弱で冷え性や頭痛を伴う場合には半夏白朮天麻湯、更年期障害で抑うつ傾向のある女性のめまいには加味逍遙散などを使うこともあります。
頭が痛いのは水分のとりすぎ?
漢方の世界では頭痛の原因を「水毒」といって、水分の代謝が悪いことととらえています。
頭痛に使われる主な漢方薬には「川きゅう茶調散」「釣藤散」「呉茱萸湯」などがあります。
水毒とは、漢方医学において、人体に水分が溜まり、排出されないことによって起こるとされる諸々の症状のこと。冷え・めまい・頭痛・アトピー・鼻炎・喘息・疲労感・頭重感・むくみなどは水毒による症状であることがある。原因として水分の摂りすぎや運動不足で水分が排出されないことが挙げられる。
特に日本の気候では大気中の湿度が高いため、体内の水分が排出されにくい環境であるといわれている。
メニエール病と内リンパ水腫
めまいを引き起こす代表的な病気に「メニエール病」があります。
これらの症状は平衡感覚をつかさどる耳の奥の「内耳」にリンパ液がたまって水ぶくれになり(内リンパ水腫)、正常な機能が損なわれて起きるが、原因は不明です。
メニエール病の治療
治療は、病態が内リンパ水腫であることから水腫の改善をさせるためにステロイドや、利尿薬が使われます。軽いめまい感が続く場合には抗めまい薬や内耳循環改善薬の投与とともに利尿薬を続け、吐き気が出てくるようであれば酔い止め薬を頓服で使用します。耳鳴りや耳閉感が強くなってくるのはめまいの準備状態でもあるので、精神を落ち着けるようにします。
薬により半年以上聴覚症状が悪化せず、めまいもない時期が続いてくると薬の中止が可能です。しかし、神経質な性格の人はメニエール病にかかりやすいと言われ、そのような人がストレスを与えられると発症しやすいためストレスを与えない環境の整備なども治療には必要です。神経質で不安症な性格の人は治ったからとすぐに薬を中止してしまうことは再発時の不安を逆に煽ってしまい悪化してしまいがちなので、中止する時は3~6ヶ月かけて減量して中止します。よく使用されるイソバイドは、即効性に乏しい利尿薬で、短期の投与で効果を期待することは難しいです。最低数ヶ月投与して効果を確認します。めまい改善についての効果は大きいですが、聴覚障害の改善は乏しいという報告があります。
メニエール病とストレス
メニエール病の発症と増悪には、精神的・肉体的過労や睡眠不足、ストレスが深く関わっており、患者の性格は神経質、几帳面、完璧主義などの傾向があるといわれている。
そのため、過労やストレスが背景にあるメニエール病患者においては、薬物療法と並んで患者の生活習慣を改善することが重要となる。
めまいと石
めまいの原因として、耳の中にある石「耳石」が原因とされているものがある。
「良性発作性頭位めまい症」は、耳石の異常により起こると考えられている末梢性めまいである。
特定の頭位を取るか頭位を変換することで数秒~十数秒のめまいを生じる。
めまいの専門外来を受診する患者さんの半数がこの病気であるといっても過言ではない。
耳石がもろくなりはがれ落ちる原因として、カルシウム不足があります。そのため、高齢女性にめまいが多いともいわれます。女性は閉経の影響でカルシウムの吸収が悪くなり、男性に比べ2~3倍もこの病気になりやすいといわれている。
カルシウム不足→骨粗鬆症→めまい→転倒→骨折→寝たきり、という事態も想定されるので対応が必要です。
良性発作性頭位めまい症
内耳性めまいの中では最も多いめまいの病気です。
内耳性めまいの6割がこの病気と言われるほどです。頭を動かしたときにめまいが起こり、安静にしていると起こらないという特徴があります。これは内耳内の傾きセンサーである耳石器から耳石が半規管に入り込んで塊を作り出すことで生じます。内耳半規管の耳石の塊が頭を動かしたときに移動するとめまいが生じます。このため、起床時や寝るとき、髪を洗うとき、うがいするときなどに起こりやすいです。
基本的な治療は耳石を元の耳石器に戻す理学療法、浮遊耳石置換法です。
抗めまい薬や酔い止め薬を症状に合わせて投与することもありますが、根本治療にはなりません。あくまで補助的なものです。しかし、浮遊耳石置換法と薬の併用で早期治療を図ることができます。頭部の動きが少ない生活で繰り返しやすいので、普段の運動も再発予防には重要です。
めまいを改善する体操
めまいといえば、メニエール病を思い起こす方が多いと思いますが、耳から来るめまいで一番多いのが良性発作性頭位めまい症といわれています。内耳の三半規管の異常でおきると考えられている疾患です。
その名のとおり、半規管は3個あり、互いに直角の関係にあります。半規管の中には管があり、その中には液が入っています。頭が動くとその液も動きます。その液 の流れを半規管内の細胞(クプラにあります)が感じることにより人間は頭がどう動いているかを無意識のうちに認識しています。
ところが、その半規管に結石(浮遊耳石)が出来ることにより、その流れに異常が生じます。そのため半規管から脳へ伝えられる信号も異常なものとなります。このとき人はめまいを感じます。
末梢性めまいでもっとも頻度の高い良性発作性頭位めまい症は、洗濯物を干したり、取り込もうとした時や寝返りを打った時、あるいは靴ひもを結ぼうとした時など、ある特定の頭位を取ると回転性あるいは動揺性のめまいが出現し、同時に特徴的な眼球の揺れ(眼振)が認められます。
こうした症状は、半規管内に迷入した耳石小片(炭酸カルシウムの粒) が、体位の変換に伴って半規管の管腔内を移動することが原因と考えられています。
予後は比較的良好ですが、これまではほかのめまい疾患と同じように鎮暈剤による対症療法が行われてきました。
しかし近年、半規管の中に迷入した耳石小片が一箇所に集まって大きな塊にならないように頭部を動かす体操(寝返り体操、エプリー法)をすることによって、めまいが起こらなくなることが知られています。
具体的には仰向けに寝て、寝返り動作を朝起きる前と夜寝る前の1日2回行います。
1回につき10往復繰り返しますが、最初はめまい症状がかえって強く出ることもあるので、症状が強い時は鎮暈剤を服用しながら続けます。
自宅でもできる簡便な方法ですが、忙しい日常臨床では時間を割いて指導することが困難なためか、未だ広く普及していません。
めまいになったら耳鼻科?
めまいを起こす原因はさまざまです。
めまいの原因の主なものは、内耳と脳(特に小脳・脳幹部)ですが、循環器(心臓、血圧)由来のもの、頸椎の異常によるもの、精神的なものなどもあります。
貧血や眼の病気でもめまい感を感じる場合もあります。
なので、めまいの専門医に診てもらうのが一番いい。
とはいえなかなか専門医は見つからない。
なので、めまいの原因として多い、良性発作性頭位めまい症やメニエール病は耳鼻科領域の病気なので、耳鼻科で診てもらうのがいいか。
しかし、高齢でめまいを訴えられたら、脳血管障害なども一応考えなければならず、結局脳神経外科も紹介されるので、初めから脳神経外科に行ったほうがいいかも。
めまい患者は耳鼻咽喉科をはじめ、内科や脳外科を受診することが多い。
耳鼻咽喉科におけるめまい患者の割合は5~10%である。
また、心因性めまいにも注意する必要があります。
器質的異常がないにもかかわらずめまいを訴える場合、耳鼻咽喉科の医師は「めまい症」という診断名を使用することが多いのですが、その中に気分障害としてうつ病が潜んでいることがあるからです。
一方、うつ病患者で最初から精神科や心療内科を受診する例は10%程度という報告もあり、特に仮面うつ病では、精神症状が軽く身体症状を強く訴えますので、耳鼻咽喉科においても十分な注意が求められます。
なお、末梢性めまいを起こす疾患としては、良性発作性頭位めまい症、メニエール病のほかに突発性難聴、前庭神経炎、外リンパ瘻、薬物障害、聴神経腫瘍があり、良性発作性頭位めまい症と前庭神経炎を除いて、いずれも難聴を伴います。
末梢性めまいと中枢性めまい
めまいとは、自分ないし周囲が運動していないにもかかわらず、運動しているように感じる錯覚ないしは異常感覚で、空間での身体に関する見当識(空間識)が障害された状態と定義される。
回転性めまい、自分の体が浮いたような感じがする浮動感、眼の前が真っ暗になる眼前暗黒感や立ちくらみなどがある。
生命に対する危険性を有する中枢性めまいと、三半規管など末梢前庭系の障害による末梢性めまい、それに頚性めまい、血圧異常、心因性めまいなどの非前庭性めまいの大きく3つに分けられ、これを鑑別することが重要である。
めまいは、耳からくるめまい「末梢性めまい」と頭(脳)からくるめまい「中枢性めまい」と大きく二つに別かれます。
末梢性めまいの原因は、メニエール病、突発性難聴、内耳炎、頭位変換性めまいなど。
中枢性めまいの原因は、聴神経腫瘍、小脳の障害、頭部外傷、脳出血、脳梗塞など。
それらの見分け方。
「末梢性めまい」では、しばしば、左右いずれか病巣側内耳から対側方向に流れるような眼振(水平回旋混合性眼振)が多く認められます。「良性発作性頭位性めまい症」では、首を回す動作でぐるぐる回るような眼振(回旋性眼振)が観察されます。
一方、左を注視させると左方向に、また右を注視させると右方向に眼振が認められる(注視眼振)場合や、上下方向にみられ眼振(垂直性眼振)が認められる場合は「中枢性めまい」が疑われます。
メニエール病では、発作時には病巣側内耳に向かう眼振が、そして慢性期になると反対方向の健常側内耳に向かう眼振が観察されることから、症状の経過を的確に把握することにとても役立ちます。
身体の平衡を保持するには、目や耳、筋肉・皮膚・関節から得た位置などの情報が脳に送られ、脳がその情報を整理・統合しなくてはならない。
このネットワークのどこかに障害があり、異常な情報が脳に送られる、または情報を処理する脳幹や小脳が正常に機能しなくなることなどによって、めまいが生じる。
障害のある部位によって、末梢性めまい(内耳や内耳と脳をつなぐ前庭神経に障害がある)と中枢性めまい(脳に障害がある)に大別できる。
疫学的には末梢性めまいが80%、中枢性めまいが15%と、内耳に原因があるケースが圧倒的に多い。
末梢性めまいには「良性発作性頭位めまい症」や「メニエール病」などがあり、中でも良性発作性頭位めまい症の頻度が高いといわれる。
中枢性めまいには脳出血や脳梗塞などがある。
そのほか、血圧異常や心疾患、心因的な要因などでもめまいは生じる。
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