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イスラム教徒が飲めない薬?
公開. 更新. 投稿者:服薬指導/薬歴/検査.この記事は約2分1秒で読めます.
8,699 ビュー. カテゴリ:イスラム教徒と豚肉
イスラム教徒は豚肉、正式な方法で屠殺されていない動物の肉(すなわち、イスラム教圏以外で屠殺されたほぼすべての動物がこれに該当すると考えられる)、血、アルコールなどを飲食することが禁じられている。
また、最終製品ではなく、製造工程にこれらの成分が含まれているだけでも飲食が禁じられることもある。
医薬品や化粧品の使用に関しての制限も、基本的には飲食物と同様であるといわれている。
同じイスラム教徒でも、個々人の考え方や事情によって戒律の解釈には幅があり、医薬品については、生命を脅かす危険性がある場合や、代替品がない場合などは、禁止成分が含まれていても服用することもある。
しかし、代替薬があれば変更を希望するケースは多いものと思われる。
患者インタビューにより、個々の患者のニーズに合わせた対応を行うことが必要である。
また、イスラム教徒以外でも、例えばヒンドゥー教徒は牛肉(場合によっては動物全般)を食べないことなどにも留意しておきたい。
動物由来成分を含む医薬品
動物由来成分を含む医薬品としては、生物由来/特定生物由来医薬品(一部のホルモン剤、ヘパリン製剤、血栓溶解薬、ウロキナーゼ、M-CSF/G-CSF製剤、エリスロポエチン製剤、抗体医薬品、インターフェロン、血液製剤、ワクチン、トキソイド、その他)のほか、消化酵素薬(パンクレアチンなど)がある。
また、添加物として牛や豚由来のゼラチンを含む医薬品(多くのカプセル剤、一部の錠剤や散剤)やアルコール(エタノールなど)を含む医薬品にも注意が必要である。
カプセル剤中のゼラチンについては添付文書に記載されている場合とそうでない場合があるが、現状では非動物性原料(HPMCなど)を原料とするカプセル剤と比べてゼラチンを原料とするカプセル剤の割合が圧倒的に多いため、ほかの剤形があれば、基本的にカプセル剤の使用は避けるのが無難と思われる。
イスラム教と食のタブー
イスラム教では豚は不浄なものであるとされ、食のタブーとして食用が禁じられています。
薬でも、豚由来のゼラチンを使った薬だと服用できなかったり、昔は豚由来のインスリンが使われていたので、イスラム教の糖尿病患者の治療には苦労したそうです。
タフマックで高尿酸血症?
高尿酸血症はアルコール、肉、レバー類、魚干物、乾物など、プリン体含有量の多い飲食物の過剰摂取に起因することが多い。
また、膵臓はプリン体を多く含有するため、主にブタの膵液から精製されるパンクレアチン製剤(膵消化酵素製剤[リパクレオン:高力価パンクレアチン製剤]、エクセラーゼ配合剤、ポリトーゼ、タフマックEなど)を極めて大量に服用した場合にも、高尿酸血症が誘発される可能性がある。
参考書籍:薬の相互作用としくみ
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