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別包にしたほうがいい薬
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約2分11秒で読めます.
2,458 ビュー. カテゴリ:外来服薬支援料2
いまだに外来服薬支援料2というのが慣れずに一包化加算と呼んでしまう私です。
処方箋に一包化の指示を見たときに、「さて、この患者さんはどういう風に一包化するのかな」と薬歴の記載を確認したり、分包機の履歴を確認したりすると思います。
なぜなら、一包化の指示があっても一包化せずにPTPシートのまま渡している薬や別包にして渡している薬もあるからです。
以下のような薬で、別包にする判断が行われます。
・酸化マグネシウムなどの下剤
・ロキソプロフェンなどの鎮痛薬
・ハルシオンなどの睡眠薬
症状に合わせて飲んだり飲まなかったりするような薬は別包にしてお渡しします。
医師が「全て一包化」と記載して、他の薬と同じ日数で処方されていた場合、医師に調整して飲ませる意図が無いと判断してまとめて一包化するという判断をされる薬剤師もいますが、個人的には飲み続けることに抵抗があるし、飲み忘れても問題ないかな、という薬については別包にした方が良いと思います。
別包にしてお渡しする場合と、PTPシートのままお渡しする場合があります。
基本的には時間がかかるのでPTPシートのままお渡しするケースが多いですが、デイサービスなど施設に預ける予定のある患者に対しては「名前」や「用法」の記載があったほうがいいので別に分包することもあります。
また、麻薬や覚醒剤原料など管理に厳しく、紛失・ロス時の報告が必要な薬も、一包化することでリスクが高まるのでPTPシートのまま渡すという判断がされることが多いです。
別包と一包化加算
では、別包にしたりPTPシートのまま渡した場合、一包化加算は算定できるのか?
調剤報酬点数表には以下のように記載されている。
患者の服薬及び服用する薬剤の識別を容易にすること等の観点から、錠剤と散剤を別々に一包化した場合、臨時の投薬に係る内服用固形剤とそれ以外の内服用固形剤を別々に一包化した場合等も算定できるが、処方箋受付1回につき1回に限り算定する。
下剤や鎮痛剤は臨時の投薬と判断できるでしょう。継続的に服薬が必要と判断すれば他の薬と一緒に一包化する。
ただし、継続して処方され続けると「臨時じゃない」と判断される可能性もある。
疑義解釈には以下のようなものもある。
Q.処方された薬剤を一包化する際に、吸湿性が強い等の理由で直接の被包(PTPシート)から取り出すことができない薬剤をPTPシートで交付するなど一包化とは別にした場合であっても、その薬剤を除いて一包化した部分が算定要件を満たしていれば一包化加算を算定できるか。
A.算定して差し支えない。
この場合、一包化をしなかった薬剤及びその理由を調剤録等に記録しておくことが望ましい。
ネオーラルとかアスパラカリウムとかシートのまま渡しても一包化算定できるのはこっちの解釈。
麻薬とか覚醒剤原料をシートのまま渡してもこっちの解釈でいけるのかは未確認。
どのように一包化するかは薬歴に書き残さないと忘れるので、適切に算定していないと指導時にバレる可能性が高い。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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