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ニキビ治療薬の塗る範囲
公開. 更新. 投稿者:皮膚感染症/水虫/ヘルペス.この記事は約2分21秒で読めます.
2,517 ビュー. カテゴリ:ニキビと微小面皰
ニキビの薬はニキビの上だけ塗ればいいの?
にきび治療に使われる外用抗菌薬、アダパレン、BPO(過酸化ベンゾイル)、保湿剤の塗り方について。
アダパレンの登場前は、ざ瘡の治療といえば、炎症性皮疹を対象とした内服、外用の抗菌薬が中心だったが、アダパレンによる面皰に対する治療が保険診療で可能となり、ざ瘡治療は革新的に進化しました。
同時に、面皰に先行する病理学的な毛包内への皮脂の貯留を示す「微小面皰」という概念ができ、炎症軽快後の面皰や微小面皰に対する治療を継続する維持療法を実行できるようになった。
つまり、以前はニキビの外用薬の塗り方は、面皰のある部位に塗布するというのが当たり前でした。
外用抗菌薬の使用法は、炎症部位に局所的に塗布するのが基本です。
しかし、アダパレンやBPOは面皰になる前の微小面皰に対する治療として顔全体に塗り広げることもあります。ただし、副作用の発現を考慮して、部分的に塗ってから徐々にその周囲に塗り広げることが多い。
つまり、副作用予防の保湿剤を全体的に塗ってから、その後アダパレン・BPOを広めに塗って、最後に抗菌薬をピンポイントで塗布する。そうすると、抗菌薬が不要な部分まで広がることが避けられる上、抗菌薬のにきび病巣への吸収が高まると考えられる。
にきび治療薬の刺激感
にきびの薬物治療は現在、重症度にかかわらず、ほぼ外用レチノイド製剤のディフェリン(アダパレン)が中心になっている。
中等症以上では、外用薬のほか抗菌薬や漢方薬などの内服薬が併用されることもある。
ディフェリンは、表皮角化細胞の分化を抑制することで、毛穴の詰まりを改善し、面皰の形成を抑制する。
ただし、ディフェリンは乾燥、ひりひり感、痒み、皮膚が剥がれ落ちる、赤みといった副作用が発現しやすい。
副作用の予防には、十分な保湿が必要であり、ヒルドイドソフト軟膏が処方される。
使い方としては、洗顔後、化粧水や乳液などで保湿した後に、まずヒルドイドを顔全体に塗布し、重ねてディフェリンを塗布する。
目に見えなくても微小面皰があるので、顔全体に塗布する。
副作用が発現したら、4~5日、ディフェリンの使用を中止する。
薬を休めば自然に治ることがほとんどなので、肌の状態が戻ったら、使用を再開する。
さらに、紫外線が肌の刺激症状を悪化させることがあるため、日焼け止めの使用も勧める。
副作用は、使用開始から2週間までに発現することがほとんどで、その後は皮膚が慣れて症状は出なくなる。
多くの薬は、副作用が出たら使用を中止するが、ディフェリンの場合は肌を休ませながら使い続ける薬であることを理解してもらう。
にきび治療薬の併用
炎症性皮疹が多い場合は、ダラシンTといった外用の抗菌薬を加える。
炎症性皮疹で抗菌外用薬が併用されている場合は、ディフェリンと抗菌薬の使い方の違いをしっかりと伝える。
併用時には、保湿剤、ディフェリン、抗菌薬の順に塗布するが、ディフェリンと違って、抗菌薬は化膿部分だけにスポットで使用する点に注意させる。
また、ディフェリンは就寝前のみの使用だが、抗菌外用薬は1日2回、朝晩洗顔後に塗布するといった違いも説明する。
治療効果が発現するまで、最低でも3か月程度はディフェリンを塗布し続ける。
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