2024年11月20日更新.2,474記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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ラフェンタテープとデュロテップMTパッチの違いは?

ラフェンタテープ

麻薬のテープ剤といえば、デュロテップMTパッチ、フェントステープ、ワンデュロパッチなどがある。

そこにラフェンタテープというフェンタニル3日用テープが加わる。フェンタニルを有効成分とする3日間貼付用の製剤。

放出調節膜を内包し、これにより貼付初期の有効成分の過量放出が抑えられるとともに、一定速度で有効成分の放出が促されることから、3日間にわたる安定した鎮痛効果が期待できるという。

既存の3日用テープ剤に比べて、フェンタニル含量は約35%少なく、テープの面積は20%小さいが、放出調節膜により既存製剤に比べて血中濃度のばらつきが小さいため、鎮痛効果の個人差が小さくなることも期待されるという。

既存製剤では貼付3日目に血中濃度が低下して定時鎮痛薬の切れ目の痛み(end-of-dose failure, EDF)が出現することがあるといわれているが、この点についても「本剤はがん疼痛患者を対象に実施した臨床試験で疼痛悪化例は少なく、3日目まで十分な鎮痛効果が維持された」としている。

既存のフェンタニルテープには慢性疼痛に適応があるが、ラフェンタの適応は、「中等度から高度の疼痛を伴う各種がん」のみ、癌のみである。

医薬品名規格用法
デュロテップMTパッチ2.1mg/ 4.2mg/ 8.4mg/ 12.6mg/16.8mg3日毎(約72時間)に貼り替え
フェントステープ0.5mg/1mg/2mg/4mg/6mg/8mg1日(約24時間)毎に貼り替え
ワンデュロパッチ0.84mg/ 1.7mg/ 3.4mg/ 5mg/ 6.7mg1日(約24時間)毎に貼り替え
ラフェンタテープ1.38mg/2.75mg/5.5mg/8.25mg/11mg3日毎(約72時間)に貼り替え

いずれもフェンタニルのテープ剤であるが、含有量が異なる。

しかし「定常状態における推定平均吸収量」は、4段階の規格にそれぞれ対応しているので、切り替えはわかりやすい。

痛みに悩まされる患者にとって、選択肢が増えるのは喜ばしいことかも知れないが、薬局にとっては在庫の問題は悩ましい。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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