記事
エフピー錠の処方日数制限は?
公開. 更新. 投稿者:調剤/調剤過誤.この記事は約1分16秒で読めます.
18,279 ビュー. カテゴリ:覚せい剤原料の処方日数制限
今まで何度も「えーっと、どうだったっけ?」と添付文書を確認してしまうことに、覚せい剤原料(エフピー)に処方日数制限はあったか?ということがあります。(ちなみに、添付文書に書かれていなくても、処方日数制限がある薬はあるので添付文書の確認だけでは不十分です)
覚せい剤原料は、廃棄や譲渡・譲受に関する規制の厳しさから、麻薬や向精神薬と同様の処方日数制限が設けられていると思いがちですが、エフピー錠に関して処方日数制限はありません。
投与期限 | 医薬品名 | 一般名 | 分類 |
---|---|---|---|
14日 | アブストラル舌下錠 | フェンタニルクエン酸塩 | 麻薬 |
アヘンチンキ | アヘン | 麻薬 | |
アヘン末/散 | アヘン | 麻薬 | |
イーフェンバッカル錠 | フェンタニルクエン酸塩 | 麻薬 | |
イソミタール原末 | アモバルビタール | 第2種向精神薬 | |
サノレックス錠 | マジンドール | 第3種向精神薬 | |
ソセゴン錠 | 塩酸ペンタゾシン | 第2種向精神薬 | |
ダイアップ坐剤 | ジアゼパム | 第3種向精神薬 | |
ドーフル散 | アヘン・トコン | 麻薬 | |
ノルスパンテープ | ブプレノルフェン | 第2種向精神薬 | |
パンオピン | アヘンアルカロイド塩酸塩 | 麻薬 | |
メサペイン錠 | メサドン塩酸塩 | 麻薬 | |
メテバニール錠 | オキシメテバノール | 麻薬 | |
メンドンカプセル | クロラゼプ酸二カリウム | 第3種向精神薬 | |
ラボナ錠 | ペントバルビタールカルシウム | 第2種向精神薬 | |
ルピアール坐剤 | フェノバルビタールナトリウム | 第3種向精神薬 | |
レペタン坐剤 | ブプレノルフィン塩酸塩 | 第2種向精神薬 | |
ワコビタール坐剤 | フェノバルビタールナトリウム | 第3種向精神薬 | |
30日 | MSコンチン錠 | モルヒネ硫酸塩水和物 | 麻薬 |
アモバン錠 | ゾピクロン | 第3種向精神薬 | |
アンペック坐剤 | モルヒネ硫酸塩水和物 | 麻薬 | |
エバミール錠 | ロルメタゼパム | 第3種向精神薬 | |
エリスパン錠 | フルジアゼパム | 第3種向精神薬 | |
オキシコンチンTR錠 | オキシコドン塩酸塩水和物 | 麻薬 | |
オキノーム散 | オキシコドン塩酸塩水和物 | 麻薬 | |
オプソ内服液 | モルヒネ硫酸塩水和物 | 麻薬 | |
コデインリン酸塩酸10%(1%除く)/錠20㎎(5㎎除く)/原末 | コデインリン酸塩 | 麻薬 | |
コンサータ錠 | メチルフェニデート塩酸塩 | 第1種向精神薬 | |
コンスタン錠 | アルプラゾラム | 第3種向精神薬 | |
コントール錠/散 | クロルジアゼポキシド | 第3種向精神薬 | |
サイレース錠 | フルニトラゼパム | 第2種向精神薬 | |
ジヒドロコデインリン酸塩散10%(1%除く)/原末 | ジヒドロコデインリン酸塩 | 麻薬 | |
セパゾン錠/散 | クロキサゾラム | 第3種向精神薬 | |
セレナール錠/散 | オキサゾラム | 第3種向精神薬 | |
ソメリン細粒/錠 | ハロキサゾラム | 第3種向精神薬 | |
ソラナックス錠 | アルプラゾラム | 第3種向精神薬 | |
タペンタ錠 | タペンタドール塩酸塩 | 麻薬 | |
ダルメートカプセル | フルラゼパム塩酸塩 | 第3種向精神薬 | |
デパス錠/細粒 | エチゾラム | 第3種向精神薬 | |
デュロテップMTパッチ | フェンタニル | 麻薬 | |
ドラール錠 | クアゼパム | 第3種向精神薬 | |
トランコロンP配合錠 | メペンゾラート臭化物・フェノバルビタール | 第3種向精神薬 | |
ナルサス錠 | ヒドロモルフォン塩酸塩 | 麻薬 | |
ナルラピド錠 | ヒドロモルフォン塩酸塩 | 麻薬 | |
パシーフカプセル | モルヒネ塩酸塩水和物 | 麻薬 | |
バランス錠/散 | クロルジアゼポキシド | 第3種向精神薬 | |
ハルシオン錠 | トリアゾラム | 第3種向精神薬 | |
ビバンセカプセル | リスデキサンフェタミンメシル酸塩 | 覚醒剤原料 | |
フェントステープ | フェンタニルクエン酸塩 | 麻薬 | |
ベタナミン錠 | ペモリン | 第3種向精神薬 | |
マイスリー錠 | ゾルピデム酒石酸塩 | 第3種向精神薬 | |
メイラックス錠/細粒 | ロフラゼプ酸エチル | 第3種向精神薬 | |
モディオダール錠 | モダフィニル | 第1種向精神薬 | |
モルヒネ塩酸塩錠/原末 | モルヒネ塩酸塩水和物 | 麻薬 | |
モルペス細粒 | モルヒネ硫酸塩水和物 | 麻薬 | |
ユーロジン錠/散 | エスタゾラム | 第3種向精神薬 | |
ラフェンタテープ | フェンタニル | 麻薬 | |
リーゼ錠/顆粒 | クロチアゼパム | 第3種向精神薬 | |
リタリン錠 | メチルフェニデート塩酸塩 | 第1種向精神薬 | |
レキソタン錠/細粒 | ブロマゼパム | 第3種向精神薬 | |
レスミット錠 | メダゼパム | 第3種向精神薬 | |
レンドルミンD錠 | ブロチゾラム | 第3種向精神薬 | |
ロラメット錠 | ロルメタゼパム | 第3種向精神薬 | |
ワイパックス錠 | ロラゼパム | 第3種向精神薬 | |
ワンデュロパッチ | フェンタニル | 麻薬 | |
90日 | セルシン散/錠/シロップ | ジアゼパム | 第3種向精神薬 |
ネルボン錠/散 | ニトラゼパム | 第3種向精神薬 | |
ヒダントールD・E・F配合錠 | フェニトイン・フェノバルビタール・安息香酸ナトリウムカフェイン | 第3種向精神薬 | |
フェノバール散/エリキシル/原末/錠 | フェノバルビタール | 第3種向精神薬 | |
複合アレビアチン配合錠 | フェニトイン・フェノバルビタール | 第3種向精神薬 | |
ベンザリン細粒/錠 | ニトラゼパム | 第3種向精神薬 | |
ホリゾン散/錠 | ジアゼパム | 第3種向精神薬 | |
マイスタン細粒/錠 | クロバザム | 第3種向精神薬 | |
ランドセン細粒/錠 | クロナゼパム | 第3種向精神薬 | |
リボトリール錠/細粒 | クロナゼパム | 第3種向精神薬 |
エフピー以外で、処方日数制限の設けられていない意外な薬としては、
抗不安薬:セディール、メレックス、レスタス
睡眠薬:ベルソムラ、リスミー、ルネスタ、ロゼレム
鎮痛薬:リン酸コデイン1%散、トラマール、トラムセット
疑わしきは調べてから投薬です。
ビバンセの処方日数制限
覚醒剤原料に指定されているADHD治療薬「ビバンセカプセル」が2020年6月で薬価収載後1年を経過するため、長期処方が解除となりますが、処方日数制限が1回30日分となりました。
薬物依存のリスクがあるため、一定の日数制限を設けることが適切だと判断されたようです。
また、ADHDの適応を有する向精神薬・コンサータ錠(メチルフェニデート)の投与日数上限が30日であることも踏まえて対応が決められた。
覚醒剤については現行ルールでは処方日数の上限が薬機法上に明確に定められていないが、中医協総会では「麻薬や向精神薬と同様に、覚醒剤についてもルールとして明確化することを検討すべきだ」と指摘され、厚労省側も検討する姿勢を示したとのことなので、今後エフピー錠の長期処方についても制限がかけられる可能性があります。