更新日:2015年10月22日.全記事数:3,169件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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抗がん剤の適切な用量とは?


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DLTとMTD

DLT(用量規制毒性:Dose Limiting Toxicity)は投与量をこれ以上増量できない理由となる毒性のことをいいます。

すなわち、抗がん剤の最大使用量を決定する因子です。

抗がん剤の至適用量は、毒性に対するMTD(Maximum Tolerance Dose:最大耐用量)と極めて近似していることが多く、なんらかの副作用は発現しても、生命の危険が伴う水準まで治療が継続されることがほとんどですが、薬効を期待する以上仕方がないという面もあります。

DLTはDLF(Dose Limiting Factor:用量規制因子)ともいいます。

抗がん剤における第Ⅰ相臨床試験は dose finding trials と呼ばれるように、DLTとMTDに基づいて急性毒性を見極め、そして第Ⅰ相の薬理学的データを利用して第Ⅱ相臨床試験の用量を導くこと、すなわち毒性を基準に安全性を評価するのが目的です。

MTDは副作用の頻度と種類、程度により決められますが、用量増量段階でグレード3以上のDLTが、ある一定以上出現する用量をMTDとします。

そしてその1段階前の使用量が第Ⅱ相臨床試験の用量に設定されます。

DLTは細胞分裂を行っている器官に対する毒性から現れることが多く、多くの抗がん剤では骨髄抑制に伴う血液毒性がDLTになっています。

下痢などの消化管障害(5-FU系抗がん剤やイリノテカンなど)や間質性肺炎(ブレオマイシン)などがDLTになることもあり、重篤な場合には死亡に至ることもあります。

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