更新日:2017年10月26日.全記事数:3,169件.

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アボルブは効かない?


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アボルブで前立腺肥大症が治る?

前立腺肥大症は治らない。
ハルナールやユリーフなどのα1遮断薬は、排尿障害などの症状を抑える、対症療法薬で、前立腺肥大症を治すわけではない。
ほぼ一生飲まなければならない。

5α-還元酵素阻害薬であるアボルブには前立腺肥大症を治す可能性がある。
アボルブには前立腺容積を縮小する働きがあります。

アボルブは男性ホルモンのテストステロンを、より活性の高いジヒドロテストステロン(DHT)に変換する5α還元酵素を阻害します。
その結果、前立腺組織中のDHT濃度が低下し、肥大した前立腺容積が減少します。

アボルブの効果発現時間は?

前立腺肥大症治療薬のアボルブは即効性がなく、効果発現までに1~2か月を要します。

アボルブの効果発現には通常6カ月と時間がかかるが、いったん効果が現れれば長期にわたり持続することが国内・外の臨床試験で確認されている。

そのため、即効性のあるα1遮断薬が第一選択薬として用いられることが多いです。

企業は治療開始後早期の自覚症状改善を目的としてα1遮断薬の併用を推奨している。

アボルブをα遮断薬と併用すると前立腺肥大症状が単剤よりも有意に改善するとのデータがあり、泌尿器科医は、初期治療から併用することが多いという。

アボルブは効くまでに6ヶ月かかる?

デュタステリド(アボルブ)は5α還元酵素阻害薬である。
主に精巣で作られるテストステロンが5α還元酵素によりさらに活性の高いジヒドロテストステロンに変換される。

増加したジヒドロテストステロンは前立腺の腺細胞や間質細胞に取り込まれて細胞内の核を刺激し、前立腺の成長と増殖を促す。
デュタステリドは、ジヒドロテストステロンの産生を抑えることで肥大した前立腺を縮小させ、下部尿路症状を改善する。

デュタステリド0.5mgを1日1回反復経口投与した実験では、投与6カ月後の血清中ジヒドロテストステロンの濃度は約90%減少、投与3カ月後の前立腺組織中のジヒドロテストステロン濃度はプラセボと比較して93%減少したという報告がある。
なお、国内外の臨床試験では投与開始6カ月後から治療効果が認められており、治療効果を評価するには通常6カ月間は治療を継続する必要がある。

5α還元酵素阻害薬とα1遮断薬、どっちを選ぶ?

5α還元酵素阻害薬は前立腺を縮小させる効果があり、α1遮断薬の長期治療でしばしばみられる効果の減弱に対する前立腺肥大症(BPH)治療の新たな選択肢として期待されています。

5α還元酵素阻害薬であるデュタステリドとα1遮断薬との大きな違いは、効果発現に要する期間です。
効果発現の期間を考えると、第一選択はやはりα1遮断薬を選ぶことになると思われます。

BPH診療ガイドラインでも、第一選択にはα1遮断薬を使い、その上で前立腺体積が大きい(30mL以上)場合にデュタステリドと併用することが推奨されています。
まず排尿症状も蓄尿症状も改善するα1遮断薬を第一選択薬として投与し、効果が思わしくないときにはデュタステリドを追加するという使い方が最も現実的かもしれません。

デュタステリドとα1遮断薬の併用は「前立腺体積が30mL以上」の場合に推奨されるので、デュタステリドを追加する際には前立腺の体積を測定する必要があります。

それに加え、デュタステリドは前立腺癌の腫瘍マーカーである前立腺特異抗原(PSA)の値に影響を及ぼすため、PSAをモニターする必要があります。

PSAは前立腺の体積と相関するため、前立腺の体積を測れない施設ではPSAをモニターして体積を推定するなど定期的にチェックすることが重要です。

アボルブで前立腺が小さくなる?

前立腺肥大症の発症には前立腺でテストステロンから5α還元酵素により産生されるジヒドロテストステロンが関係する。
抗アンドロゲン薬であるクロルマジノン(プロスタール)、アリルエストレノールはテストステロン濃度を減少する。
5α還元酵素阻害薬であるデュタステリド(アボルブ)は前立腺内のジヒドロテストステロンの産生を抑えて、肥大した前立腺の体積を縮小させ、排尿障害を改善する。
5α還元酵素阻害薬・抗アンドロゲン薬は前立腺を小さくします(機能的閉塞)。

前立腺細胞の中で、テストステロンをジヒドロテストステロン変換させる5a還元酵素の作用を抑制することで、前立腺細胞の増殖を抑制し肥大した前立腺を縮小させます。
即効性はなく長期問服用することにより肥大した前立腺を25~35%程度縮小させると言われていますが、中止すると前立腺は再び大きくなります。
性機能障害関連の副作用(勃起不全、リビドー減退、射精障害)が比較的多く認められているので注意が必要です。
前立腺が大きい場合や、α1遮断薬による治療で効果が不十分な場合には、α1遮断薬と5α還元酵素阻害薬の併用が有効です。

デュタステリドは血清PSAを約50%減少させる。
デュタステリド服用中にPSAが継続的に上昇する場合は、悪性度の高い前立腺癌の可能性があり、精査が必要である。

参考書籍:日経DI2014.5、KISSEI KUR Vol.5 No.2 2012

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コメント

  1. アボルブは
    心臓が弱いものには、いけないでしょうか
    現在栄養剤で心臓を強くしていて、夜中の不整脈はなくなった
    男性ホルモンをいらうと、心臓が弱くなって、不整脈が
    再発するような気分で使えません
    頻脈にも困っています
    前立腺の手術をしようと思っています
    アボルブと心臓は関係の詳細は判りませんか

    ko:2012/2/26

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職業:管理薬剤師
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