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蕁麻疹にH2ブロッカー?
公開. 投稿者:消化性潰瘍/逆流性食道炎.この記事は約1分9秒で読めます.
3,574 ビュー. カテゴリ:蕁麻疹とヒスタミン
ヒスタミン受容体にはH1、H2など複数のサブタイプが存在する。
サブタイプによって便宜上、例えば、H1は即時型アレルギー反応など、H2は胃酸の分泌などに、それぞれ影響を及ぼすとされている。
しかし、実はその機能はオーバーラップしているものが多いのだ。
H1拮抗薬が効かなかった患者にH2拮抗薬を併用することもあるが、それはH2受容体作動が関与するアレルギー反応の抑制に加え、H1拮抗薬の作用増強を狙うため。
H2拮抗薬がH1拮抗薬の代謝を阻害して分解を遅延させ、H1拮抗薬の血中濃度を上昇させるといった報告もある。
Q.蕁麻疹にガスターを処方?
A.慢性蕁麻疹に対してはH1ブロッカーの内服が基本ですが、症状が軽快しない難治性の場合は、H2ブロッカーを併用することがあります。これらの併用が蕁麻疹(じんましん)に奏効する機序として
(1)皮膚の血管内皮細胞にH1とH2の両方のレセプターが存在しており、その両方をブロックすることでヒスタミン刺激による皮疹の出現を効率よく抑制できる
(2)H2ブロッカーが肝臓に作用して薬剤の代謝を遅延させて作用するH1ブロッカーの血中濃度を上げる
(3)細胞性免疫を介する・・・などが考えられています。蕁麻疹(じんましん)にガスターを処方? 日経DI掲載クイズ QUIZ 薬剤師さんなら簡単? ちょいむず?
H1ブロッカー(抗ヒスタミン薬)とH2ブロッカーが併用されていても、別々の疾患をイメージしますが、ヒスタミンという共通の物質に働くことで起こる相互の影響を考える必要がある。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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1 件のコメント
10年ほど前に日光過敏症による全身のかゆみに、ガスターで寛解しました。
トランサミンも効きましたが。
H1ブロッカーやアレグラなどが全く効果なく、かゆみと体力消耗と憂鬱さで脳が虚脱状態でした。
いい加減な皮膚科医からは、very strong部類のステロイドを全身に塗れ、と言われたり。
当時は保険適用じゃなかったようなのですが、胃炎ということで処方してもらいました。
H2ブロッカーのかゆみに対する効果は、家族が勤務する医薬系研究所の同僚が教えてくれたものでした。