2024年11月4日更新.2,470記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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妊婦に下剤は禁忌?

下剤は妊婦に禁忌?

妊娠中でも産婦人科の処方で下剤は多いです。

流産や早産のリスクはありますが、便秘が続いて過剰に腹圧をかけるのもよくないらしいので下剤を使って出してしまったほうがいいという考えのようです。

実際に下剤を飲んで流産したというケースも聞いたことはありません。

便秘が続くことで赤ちゃんやお母さんにかかるストレスと、早産のリスクを比べて、医師が責任を持って処方しているので問題ないです。

ドラッグストアなどで妊婦が下剤を買おうとしたら産婦人科の受診をすすめるべきです。

妊娠中に使用できる便秘薬は?

便秘薬による子宮収縮の誘発により流・早産の危険があるため、便秘薬はかかりつけの産婦人科医に相談して服用することが大切です。

妊婦は便秘予防として、朝食後の排便習慣など規則的な生活、適度な運動、十分な睡眠、オリゴ糖、乳酸菌食品、繊維質の多く含まれるバランスのよい食事の摂取など便秘にならない日常生活を心がけます。

ローズヒップティーなどのハーブを使用することもありますが、便秘が原因で痔になることもありますので、便秘がひどいときには、医師に相談して指示に従って対応するようにします。

浣腸は妊婦に禁忌?

妊婦が浣腸を使用すると骨盤内が充血し、流産や早産を引き起こす可能性が考えられます。

妊娠すると、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が活発になります。

プロゲステロンには、卵巣の発育とともに筋肉を弛緩させる作用があり、妊娠4ヶ月頃までは特に分泌が活発になるため、腸管の蠕動運動が抑制されて便秘になりやすくなります。

4ヶ月以降は、プロゲステロンの分泌は低下しますが、つわりにより食事摂取量の減少、運動不足などで便秘が起こりやすい状態が続きます。

また妊娠中期から後期にかけては、胎児の発育により子宮が肥大して腸管を圧迫したり、横隔膜が上にあがったりすることで腸管の蠕動運動が抑制され、便秘になりやすくなります。

アロエ、センナ、ダイオウ、カスカラサグラダ、ビサコジルなどが含まれていると、骨盤内が充血して子宮収縮を起こし、流・早産の危険があるので、妊婦、妊娠していると思われる人は医師に相談する必要があります。

また、峻下剤のヒマシ油でも子宮収縮を起こして流・早産の危険があります。

プルゼニドは妊婦に禁忌?

センナ製剤は大量投与により子宮収縮を起こし、早産・流産の危険性があると添付文書に記載があります。

通常、問題になることはありませんが、ウテメリンなどを服用中の切迫早流産患者への使用には注意したほうがよい。

ラキソベロンは妊婦に禁忌?

妊婦に使われる下剤としては、ラキソベロンが処方されることが多い。

妊婦に禁忌となっていないから。

プルゼニドやアローゼンは原則禁忌。

カマも使えるけど、弱い。

アロエは妊婦に禁忌?

アロエは妊婦に禁忌と言われる。

アロエには瀉下作用があるので、下剤が妊婦に禁忌と言われるのと同じ。
下剤には子宮収縮作用もあるので、流産早産のリスクが高まる。

じゃあ、妊婦はアロエヨーグルトも食べないほうがいいのか。

Q.「アロエヨーグルト」のアロエが薬効成分を含むので、妊娠中には食べない方がいいというのは本当ですか?

A.アロエの薬効成分は外皮に含まれているといわれています。「アロエヨーグルト」にはその薬効成分を含む外皮を除いた葉内部分のみを使用していますのでご心配いりません。

妊婦は「アロエヨーグルト」を食べても大丈夫? ヨーグルトについて よくあるQ&A お客さま相談室 森永乳業株式会社

アロエヨーグルトには薬効成分は含まれていないので、食べても問題ないらしい。

じゃあアロエヨーグルトにアロエの瀉下作用などを期待して食べるのは無意味ってことか。
でもヨーグルト自体はお腹に良いので。

アロエは医者いらず?

アロエは、昔から俗に「医者いらず」といわれてきました。

含有するバルバロインの下剤効果により便秘に効果があります。
アロエヨーグルトは便秘にいいですね。
やけどにアロエを使うこともあります。

消炎効果と殺菌効果から様々な病気に使われます。
アロエは特に便秘や便秘を伴う慢性胃炎や胃痙攣によく効くといわれています。

薬性が寒であり、清熱瀉下の効能をもつことから、熱秘に対して用いられています。

すなわち、身体の熱感、口渇、眼の充血、口が苦い、あるいはイライラする、怒りっぽいなど、熱証を伴う便秘に用いられています。

その他にも、民間では皮膚疾患、軽いやけど、咳・喘息、神経痛・筋肉痛、健胃、殺虫などの目的で使われています。

主成分はアロインで、強力な瀉下作用をもち、腹痛を起こすことなく少量でよく効きます。

また、大黄と同様にアントラキノン類を含みますが、アロエはタンニンを含まないので、大黄のように逆に便秘を引き起こすことはありません、

しかし、アロエは、骨盤内臓器の充血を起こすことから、妊娠、月経、陣痛、虫垂炎、腎臓病、痔などを呈している人は服用を避けて下さい。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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