ネオキシテープは開封後2週間経ったら捨てる？

ネオキシテープの使用期限

過活動膀胱治療薬ポラキスの貼付剤版「ネオキシテープ」を初めて見ましたが、7枚入りの袋だったのですね。シップみたいな感じ。

このような鎮痛薬以外のテープ剤は、1枚ごとの袋に入っていることが多いので、びっくりしました。コスト削減？

以前は1枚ごとの包装だったようです。

例えば30日分処方された場合は、7枚入りを4袋とあと残り2枚はむき出しの状態で調剤するのかな？と疑問に思い添付文書をチェックすると、

「開封後はチャックを閉め密封して保管し、開封日より14日を超えたものは使用しないこと。」

という記載があります^１）。

ということは、2枚むき出しで渡したとすると、残った5枚はもう使えない？捨てるしかなくない？なくなくない？

「モーラステープ60枚」という処方が来たら渋々医師の処方通りにするかも知れませんが、ネオキシテープはちょっと高め。

てゆーか、もともと個包装だったものをなぜに7枚包装に？改悪？

インタビューフォームには以下のように記載されている。

開封後、開口部のチャックを閉じた状態で 25 ℃±2 ℃、60%RH±5%RH の条件下に保存し、開封試験を行った結果、放出性の若干の増加が認められたが、14 日まで明確な品質の変化は認められず、規格内の品質を保持していた。したがって、開封後もチャックを閉じた状態で保存することで、14 日後まで本剤の品質を保つことが可能であることが示唆された。

いや、14日以上も試験してくれよ。
しかし旧製剤でも未包装の場合、1か月で「規格外の放出性の低下を認めた。」という記載もあるので、開封状態で保管していた場合は、効果に影響があるのだろう。

じゃあ個包装に戻したほうが良いし。

とりあえず医師に7日の倍数単位で処方してもらうように陳情いたしました。

ネオキシテープの貼り方

ポラキスの貼付剤バージョン、ネオキシテープについての勉強。
筋肉サポートのキシネオテープと名前を間違えやすい。

用法からみてみます。

通常、成人に対し本剤1日1回、1枚（オキシブチニン塩酸塩として73.5mg）を下腹部、腰部又は大腿部のいずれかに貼付し、24時間毎に貼り替える。

貼付部位は「下腹部、腰部又は大腿部」となっています。

インタビューフォームによると、上腕部など吸収率が高い部位に貼付すると、血中濃度が上昇し副作用のリスクが高まるらしい。

薬効からみて、「下半身に使ってください」というのは理解されやすい。
ただし、膀胱に近い下半身に貼ると良く効く、というわけではなく、むしろ上半身に貼った方がよく効く（副作用が出やすい）のだけれども。

テープが途中ではがれた場合の対処法は、

本剤が途中ではがれ落ちた場合は、直ちに新たな本剤を貼付すること。また、次の貼り替え予定時間には新たな本剤に貼り替えること。

ホクナリンテープとかだと、風呂上りに貼って次の日の昼ごろになったら、もうだいぶ吸収されているので、もう剥がしてまた風呂上りに貼るように指導したりする。

ネオキシテープの場合、血中濃度のピークが24時間後くらいに来ているので、連続して貼り続ける必要がありそうです。

「次の貼り替え予定時間には新たな本剤に貼り替えること」というのは、もったいないような気もしますが、コンプライアンス的には中途半端な時間に交換することになるよりも、風呂上りなど決まった時間に張り替え続ける方が重要なのだろうな。

ちなみに、貼る時間について特に制限はありませんが、温度上昇により吸収率が変化する可能性、および24時間ごとの交換を考慮すると、入浴前に剥がし、入浴後に貼るのが適切と思われる。

参考文献
^１）ネオキシテープ　添付文書