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目薬は1本何日分?
公開. 更新. 投稿者:眼/目薬/メガネ. タグ:薬剤一覧ポケットブック. この記事は約2分29秒で読めます.
6,052 ビュー. カテゴリ:目薬1本の量は?
目薬の多くは1本5mLです。
緑内障の目薬で1日1回タイプのものは1本2.5mLなので気をつけましょう。
1滴の量は大体0.05mLです。なので、1本5mLで100滴。
1日3回両目に点眼した場合、1日6滴で16~17日分です。
1日1回タイプのものが5mLだった場合、1日2滴で50日分になります。
目薬の保存期間として大体開封後1ヶ月と言われているので、オーバーしてしまいます。
2.5mLなら25日分なので、1日1回タイプの目薬は2.5mLなのです。
1滴=50μLじゃない?
目薬の量を計算するときに、1滴=0.05mL(50μL)で計算するのが一般的だと思う。
この計算でいくと、5mLの点眼液は100回分、2.5mLの点眼液は50回分になる。
しかし、患者によっては、「え?まだ残っているの?」という患者がわりと多い。
1滴の量は0.03~0.05mLで、容器の硬さや、瓶を押す力に影響される。
そのため、1滴=0.03mL(30μL)で計算すると、5mLの点眼液は約167回分、2.5mLの点眼液は約83回分となる。
2.5mLの目薬を1日1回両目に使っている患者が、「1本で25日分」だと思っていたら、「1本で40日分」くらいもってしまうことになる。
これが意外と目薬の残薬が多い理由になるのだが、「汚染の影響を考えると1ヵ月経ったものは捨てた方が良い」というのがメーカーの指導。「1ヵ月と10日程度なら良いんじゃね?」というのが、私の個人的な見解。
点眼薬はなぜ1本5mLなのか?
1本5mLじゃない目薬もありますが。
点眼薬の場合、ラベルに記載されている使用期限は未開封の場合を条件としており、通常、開封後は1ヶ月以内に使いきるように作られています。
それは使用期間が長ければ長いほど、点眼する過程において、微生物汚染のリスクが増加するからです。
実は5mLという充填量はこの「1ヶ月以内の使用」に適切な液量となっています。
1日2回の場合
50μL×2(両目)×2回=200μL(1日使用量)
5000μL÷200μL=25日(25日間の使用で残液はゼロ)
1日3回の場合
50μL×2(両目)×3回=300μL(1日使用量)
5000μL÷300μL≒17日(17日間の使用で残液はゼロ)
点眼回数を守れば1ヶ月以内で使い切る液量になっています。
1日の点眼回数が2回以上のものは、1本5mLの液量となっていますが、緑内障の点眼薬では1日1回の点眼回数のものも何種類かあり、これらは1本2.5mLの液量となっています。
点眼液1mLは20滴に相当すると考えられるので、点眼液1滴は、1000μL÷20滴=50μLの計算により、50μLとなります。
点眼薬1本を5mLとすると、5000μL÷50μL=100滴、したがって100回点眼できることになります。
1本2.5mLの目薬
キサラタン
トラバタンズ
ザラカム
デュオトラバ
タプロス
ルミガン
チモプトールXE
ミケランLA
いずれも緑内障の目薬で、1日1回タイプのもの。
1日1回点眼だと、両目にしても1回2滴。
5mLだと、50日もってしまうので、半分の2.5mLにして1か月で使い切ってもらうということです。
ミロル点眼液は1本5mLですが、通常の使い方だと1日1回なので、50日もってしまう。。。
1日2回という使い方もありますが。
1か月経った残薬は廃棄してもらいましょう。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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