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突発性難聴は再発しない?
公開. 更新. 投稿者:めまい/難聴/嘔吐.この記事は約3分55秒で読めます.
2,455 ビュー. カテゴリ:突発性難聴
難聴を起こす病気は「突発性難聴」と「メニエール病」に大別され、1回の治療で治れば突発性難聴、再発した場合はメニエール病とされているとのこと。
どういうこっちゃ。
つまり、突発性難聴の原因としてはほぼウイルス感染が考えられるため、1度感染すれば免疫がつくのでほぼ再発はしないということらしい。
メニエール病の原因としては、内リンパ水腫とか言われますが、結局原因不明の難聴に使われる病名なので、突発性難聴でないのであればメニエール病、という消去法的な病名の付け方のようだ。
でも、突発性難聴と診断されて、ずっとアデホスコーワ顆粒とメチコバールを処方されてる患者もいますが、それはもうすでに突発性難聴ではなく、メニエール病ということ?
難聴のウイルス感染説
ムンプスウイルスが感音難聴を起こすことは知られている。
また、サイトメガロウイルス、麻疹ウイルスなどが難聴を引き起こすという報告もみられる。
このため、現在突発性難聴とされているものは、何らかのウイルス感染による内耳障害である可能性があると考えられている。
サイトメガロウイルス
サイトメガロウイルスはヒトヘルペスウイルスの一種で、日本人は20、30歳までに70%程度が感染する。
健康体で感染してもほとんど発症しない。しかし、妊婦が感染すると、胎盤を通じ胎児に感染し、感染した胎児の2割程度に異常が生じるとされる。
出生時は無症状でも後から難聴、発達障害などの症状が現れることがある。胎盤以外に唾液や母乳、精液、尿などを介して人から人に感染する。
おたふく風邪とムンプス難聴
おたふく風邪の合併症に、ムンプス難聴があります。
ほとんどは片耳に起き、聴力を完全に失うことが多く、確立した治療法はありません。
おたふく風邪に伴う難聴は、これまで1万5000人~2万人に1人の割合で起きる、まれな後遺症と思われていましたが、従来考えられていたより頻繁に起きている危険性が高いとも言われています。
おたふく風邪の予防接種
おたふくかぜの予防接種は、予防接種法で定める定期接種ではなく、費用を自己負担して受ける任意接種です。
そのため接種率は高くありません。
以前は、定期接種としてMMRワクチン(麻疹、風疹、おたふく風邪の3種混合ワクチン)が行われていましたが、この中のおたふく風邪ワクチンの副作用で、無菌性髄膜炎が多発したために打ち切られました。
現在おたふく風邪の予防接種は単独で、以前よりは副作用の少ないワクチンを使っています。
そのワクチンでも、約2100人に1人の割合(0・05%)で無菌性髄膜炎を発症するとのデータがあります。おたふく風邪に自然に感染した後に起きる確率(3~10%)に比べれば格段に低いですが、積極的には勧めない医師も多いです。
おたふくかぜには治療薬がなく、髄膜炎を合併することが多く、できることなら、ワクチンで予防したい病気のひとつです。
先進国ではワクチンで予防が常識です。
おたふくかぜの感染経路
唾液の飛まつ感染で広まり感染力は比較的強く、集団生活の中で広がります。
おたふくかぜの潜伏期間
症状が出るのは接触があってから2~3週間後です。
めまいにゾビラックス?
めまいの原因ははっきりしないことも多く、さまざまな治療が試みられます。
ウイルスが耳の奥に感染することでめまいが引き起こされるのではないか、という仮説に基づいてゾビラックスやバルトレックスなどの抗ヘルペスウイルス剤が処方されることがあります。
前庭蝸牛神経でヘルペスウイルスが再活性化し、神経が圧迫されることによってめまいが引き起こされることがある。
メニエール病にウイルス感染が関与する場合、可能性が高いのはウイルス感染によって内リンパ嚢に炎症と線維化が起り、内リンパの吸収が阻害され、こ れが内リンパ水腫を引き起こして難聴とめまいの原因となるという機序です。
ただ、内リンパ嚢に線維化が起こってしまってから抗ウイルス療法をして効果があるかは疑問です。
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