記事
月経開始後に飲む薬
公開. 更新. 投稿者:月経/子宮内膜症.この記事は約2分0秒で読めます.
3,941 ビュー. カテゴリ:妊娠と薬
男性薬剤師には苦手な産婦人科領域の薬の話。
月経開始後に飲む薬について。
月経開始後に服用開始する薬としては、妊娠している可能性がある患者に投与すると、不都合がある場合、あるいは意味がないというケースがある。
排卵誘発剤
まず不妊治療に使われる排卵誘発剤であるクロミッドがある。妊娠していれば飲む必要がない。排卵後から月経前の段階ではまだフカフカの子宮内膜がある段階なので飲むタイミングが早すぎる。
クロミッドの添付文書には、以下のように記載されている。
無月経患者においては投与前にGestagen testを行い、消退性出血開始日を第1日として5日目に、また投与前に自然出血(無排卵周期症)があった場合はその5日目に投与を開始すること。
無月経なら黄体ホルモンで出血引き起こして出血があってから5日目に開始。無排卵かどうかは詳しく調べないとわかりませんが、自然出血(月経)があればそれから5日目に投与開始。
女性ホルモン製剤
女性ホルモン製剤は、妊娠中に服用すると胎児に性機能異常をきたす恐れもあるので、基本的に妊婦には禁忌です。
ただし添付文書上は禁忌に記載されているものと、記載されていないものもあります。
ディナゲストは妊婦に禁忌となっています。服用開始後は理論上は妊娠しないはずなので、服用開始前の妊娠に気をつける必要があります。
月経があれば妊娠していないということになるので、月経が来たことを確かめてから、念のためただの不正出血ではなく、ちゃんとした月経であることを確認するため「月経周期2〜5日目より経口投与する」となっている。
ナサニールやスプレキュアなどのGnRH薬もホルモン剤と同様月経開始後に服用するとなっているが、「月経周期1〜2日目より投与する」となっており、ちょっと早めの判断基準となっている。
その他、子宮内膜症治療薬のボンゾールは「月経周期第2~5日より」との記載。
子宮内膜症患者は生理中がしんどいので、生理中すぐに飲みたいという希望があるが、「今回の生理が終わってから」と我慢させる必要があるわけだ。
ヤーズフレックス配合錠は「本剤を初めて服用させる場合、月経第1日目から服用を開始させる。服用開始日が月経第1日目から遅れた場合、妊娠のリスクを考慮し、飲みはじめの最初の1週間はホルモン剤以外の避妊法を用いること。」と記載されている。
遅れてもいいけど、ちゃんと避妊してね。ということ。
子宮筋腫治療薬のレルミナは「初回投与は月経周期1〜5日目に行う。」との記載。
微妙な違いはありますが、生理開始後少しして~5日までに飲めばよい、というような話。
男性薬剤師としては「飲み方について先生からうかがっていますか?」で「はい」と聞いたら、それまでですけどね。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。