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ボチシートにホウ酸は入ってない?
公開. 更新. 投稿者:皮膚外用薬/皮膚病.この記事は約1分29秒で読めます.
3,195 ビュー. カテゴリ:ボチとは?
ボチシートのボチとは、ホウ酸亜鉛華軟膏(Boric Acid and Zinc Oxide Ointment)の略称です。
しかし、現在ホウ酸亜鉛華軟膏は使われていません。
ホウ酸亜鉛華軟膏は日本薬局方に収載されていましたが、1960年代にアメリカで起こったベビーパウダー事件以来、ホウ酸による中毒例が多数報告され、また中毒以外にもホウ酸が経皮吸収されることが明らかとなりました。
日本でもホウ酸亜鉛華軟膏の再評価が行なわれた結果、ホウ酸は配合意義が認められず、有用性が低いことから1985年に製造中止となりました。
ボチシートに使われているのはホウ酸の含まれないただの亜鉛華軟膏です。
ホウ酸は防腐剤?
Q: ホウ酸は眼科領域のみの適用だが,昔は軟膏があった。使わない理由は何か?
A:ホウ酸およびその化合物(ホウ砂)は刺激の少ない緩和な殺菌防腐薬として軽い火傷やおむつかぶれ等に汎用されていた。健康な皮膚からはほとんど吸収されないが,粘膜,創傷面または炎症部位への長時間・広範囲の大量使用により吸収が増大する。細胞毒性があり,医薬品再評価-医療用その24(昭和60年7月30日,薬発第755号)により,ホウ酸軟膏,ホウ酸亜鉛華軟膏はそれぞれ「有用性がない」,「有効ではあるが配合意義が認められない」と判定され,ホウ酸軟膏,ホウ酸亜鉛華軟膏およびホウ砂グリセリンは日本薬局方および薬価基準から削除された。眼科領域の適用「結膜嚢の洗浄・消毒」のみに有効性が認められ使用が限定されている。質疑応答 2009年9月
ホウ酸、ホウ砂は古くから刺激が少なく静菌作用をもつ緩和な防腐剤として繁用されていましたが、現在はその使用が眼の洗浄・消毒に限定されています。
ホウ酸(H3BO3)とその化合物は細胞毒です。
ホウ酸は健康な皮膚からはほとんど吸収されませんが、熱傷や潰瘍などの皮膚損傷面、粘膜面や体腔内から速やかに吸収され、長期間・広範囲の大量使用により吸収は増大し、経皮毒性について種々の報告がなされています。
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