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消化性潰瘍に使える痛み止めは?
公開. 更新. 投稿者:消化性潰瘍/逆流性食道炎.この記事は約2分32秒で読めます.
9,607 ビュー. カテゴリ:痛み止めは消化性潰瘍に禁忌
NSAIDsを含む多くの痛み止めは消化性潰瘍に禁忌となっている。
ロキソニン、セレコックス、ブルフェンなどのNSAIDsはもちろん禁忌。
カロナールのようなアセトアミノフェン製剤も禁忌。
ソランタールのような塩基性NSAIDsも禁忌。
胃潰瘍の患者は痛み止めなんか使うな、と言わんばかりである。
しかしどんな道にも抜け道は存在するもの。
胃潰瘍の患者にも使える痛み止めは存在します。
カロナールは消化性潰瘍に禁忌ですが、アセトアミノフェンを含んでいても禁忌ではない製剤も存在する。
それがSG配合顆粒。
SG配合顆粒の成分は、イソプロピルアンチピリン 150mg、アセトアミノフェン 250mg、アリルイソプロピルアセチル尿素 60mg、無水カフェイン 50mgとアセトアミノフェンを含んでいますが、消化性潰瘍に禁忌とはなっていない。
カフコデN配合錠(アセトアミノフェン100mg配合)ですら禁忌なのに。
キョーリンAP2配合顆粒(シメトリド・無水カフェイン)も消化性潰瘍に禁忌ではない鎮痛薬として有名である。
産婦人科でよく処方されていた。
あとは痛みによって漢方薬という選択肢もある。
歯痛であれば立効散、頭痛なら呉茱萸湯、筋肉痛なら芍薬甘草湯など使い分ける方法もある。
しかし、いずれも効果についてはNSAIDsに比べ緩やかなものばかり。
逆にモルヒネのような麻薬であれば消化性潰瘍には禁忌ではないが・・・
芍薬甘草湯は痛み止め?
芍薬甘草湯の適応症は「急激におこる筋肉のけいれんを伴う疼痛」となっています。
なので、痛み止め。
芍薬甘草湯は痛みを伴う筋の強張り(過緊張)に有効な漢方薬です。
ただし、同剤を漫然と長期間使っていると偽アルドステロン症がみられますので、その点には注意が必要です。
また、寒い季節になると腰痛がみられる患者さんには、西洋薬では身体を温める薬がないので、当帰四逆加呉茱萸生姜湯を処方します。
さらに、高齢者の慢性腰痛には八味地黄丸が有効ですが、同剤に附子末を併用すると、ぎっくり腰などの痛みにも効果がみられます。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。
2 件のコメント
30歳の娘が、ロキソニンの服用しすぎで潰瘍を患いもう落ち着いています。
16歳で自立して暮らしているので、あまり普段かかわらないのですが、今回のコロナワクチンの周りの人の様子をみるとずいぶん発熱する人がおおく心配です。
他の子供には、アセトアミノフェンの薬を送ってあげようと思っているのですが、この娘には良くないと思い調べてみたら、このサイトにたどりつきました。本人が事前に処方してもらうのがいいとは思うのですが、多忙を理由に受診はしないのではないか、もし市販の薬でSG顆粒と似た成分のものがあれば教えていただけますか?ちなみに私は看護師で多少の薬の知識はあります。
コメントありがとうございます。
コロナワクチンの副反応に対して、お子さんたちに薬を送ってあげたいとお思いなのですね。
アセトアミノフェンが一番安心かと思いますが、市販のタイレノールは品薄のようですね。
しかし、お子さんといってももう大人の方のようですので、ご自身で薬局に行って相談されるのが良いかと思います。