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月1回の統合失調症治療薬?
公開. 更新. 投稿者:統合失調症.この記事は約2分16秒で読めます.
3,391 ビュー. カテゴリ:エビリファイ持続性水懸筋注用
エビリファイには月1回投与の注射製剤があります。
今回発売されたアリピプラゾール注射製剤は、持続徐放化された水性懸濁筋肉内注射製剤である。一定の血中濃度を長期間維持し、投与間隔を長くすることで、入院患者のみならず外来患者においても寛解した状態の維持が可能となり、有用性が高いと期待されている。海外では、2015年5月現在、欧米を含め30カ国以上で承認されている。エビリファイ:月1回筋注の統合失調症治療薬:日経メディカル
月1回の統合失調症治療薬と聞くと、ゼプリオンを思い出します。
リスパダールコンスタというのもありますが、こちらは2週間に1回。
ゼプリオンには2014年4月にブルーレター(安全性速報)が出されました。
発売して半年で21人死亡というショッキングな見出しで報道されました。
ドパミンD2受容体の部分的作動薬であるエビリファイは、他の抗精神病薬と比べ高い安全性を有している。
そのためゼプリオンよりも安全という大塚製薬の主張。
しかし、ゼプリオンによる死亡の原因も不明だし、やはり長期間体内に留まるような薬については注意して使いたい。
統合失調症患者の精神病棟の様子というのを見たことも無く、あまり想像できませんが、大人しく注射させてくれるのかな。。。
でも、毎日薬を飲ませるよりも、1か月に1回の注射というのは、現場の職員にとっては負担が軽いのかもなあ。
ゼプリオンによる死亡例
4週間に1回という使用法の統合失調症用薬が出ていたことすら知らなんだ。
リスパダールコンスタは2週間に1回。
ゼプリオンの成分はパリペリドン。インヴェガと同じ成分です。
ヤンセンファーマ社の統合失調症治療薬「ゼプリオン」の使用後に死亡した患者が、昨年11月の販売開始から4か月半で17人に上っていることがわかった。薬との因果関係は不明だが、同社は、医療機関に注意を呼びかけている。
この薬は4週間に1回、肩や尻の筋肉に注射する。使用した患者は推定約1万700人。市販後の調査で報告のあった17人の死亡例には、心筋梗塞や肺塞栓、低体温、吐しゃ物による窒息などがあった。使用3日後の例もあれば、40日以上経過していた例もあった。統合失調症薬「ゼプリオン」で17人死亡例 (読売新聞(ヨミドクター)) – Yahoo!ニュース
4か月半で17人って多いなあ。
どういう患者に主に使われているのかよくわからないけど、ゼプリオン単独で使用しているわけでは無いのだろう。
ゼプリオンとインヴェガあるいはリスパダールの併用は可能か?
使用上の注意に以下のように書かれている。
過去にパリペリドン又はリスペリドンでの治療経験がない場合には、まず、一定期間経口パリペリドン又は経口リスペリドン製剤を投与し、治療反応性及び忍容性があることを確認した後、経口パリペリドン又は経口リスペリドン製剤を併用せずに本剤の投与を開始すること。
つまり、ゼプリオンの使い始めにはインヴェガあるいはリスパダールは用いずに始める必要があるが、ゼプリオンを使っている患者にインヴェガやリスパダールを追加して処方することは認められるということ。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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