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バルトレックスとゾビラックス軟膏を併用しちゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:皮膚感染症/水虫/ヘルペス.この記事は約2分14秒で読めます.
32,132 ビュー. カテゴリ:抗ウイルス剤の併用療法
同じ成分の内服薬と外用薬って併用しちゃダメなの?
バルトレックス錠とゾビラックス軟膏といった、内服の抗ウイルス剤と外用の抗ウイルス剤の併用処方は保険上不適合と判断され、返戻の対象となってしまうことが多いと聞く。
見解としては、飲み薬であれば皮膚への移行性が高いので、治療上外用剤の併用は必要ないだろうと判断されるとのことです。
逆に、軟膏を塗る場合であれば、飲み薬は必要ないだろうとの判断されるとのことでした。
併用されていても保険審査を通過する地域もあるそうですが、併用処方は疑義照会をして、内服か外用かどちらかの単独にして貰ったほうが良い。
バルトレックス錠やゾビラックス錠等の経口抗ウイルス剤と、ゾビラックス軟膏やアラセナ軟膏といった外用抗ウイルス剤が同一処方は、疑義照会の対象となるということです。
また、抗真菌薬の内服と外用の併用についても言われることがあります。
皮膚科の門前では特に要注意です。
こういうのは薬剤師よりも皮膚科医が詳しい。
先ず、抗ウイルス薬の内服薬(バルトレックス)を投与した場合は、 抗ウイルス薬の外用薬(アラセナA軟膏)の同時投与はできません。現在の保険診療では不適切な治療となります。
川崎市の性感染症専門クリニック 宮本町中央診療所院長による性感染症についての正しい知識や相談にお答えするブログ 「性器ヘルペス」の治療は難しい
しかし抗ウイルス薬の内服薬を投与していなければ「抗ウイルス薬の外用薬」の投与が可能です。 また、抗ウイルス薬の内服薬(バルトレックス)を投与した場合の併用外用薬は下記のものをお勧めいたします。 非ステロイド外用薬(コンベックス軟膏、アズノール軟膏、スタデルム軟膏、白色ワセリンなど)、ゲンタシン軟膏などです。
この外用薬の使用の意義は、病変部(ビラン、潰瘍、発赤など)の消炎、保護作用などにあると考えています。 抗ウイルス作用ではありません。
塗り薬を出したければ、抗炎症薬を処方してもらえ。
バルトレックスとゾビラックスの違い
バラシクロビル塩酸塩(バルトレックス)は、アシクロビル(ゾビラックス)のプロドラッグです。
バラシクロビルはアシクロビルとアミノ酸の一種であるバリンがエステル結合されており、体内に入るとエステラーゼによってアシクロビルに変換されて、抗ウイルス作用を表します。バリンとの結合によって体内への吸収率が高まり、経口アシクロビルに比較して生体利用率が高いと考えられています。
この吸収率の高まりはペプチドトランスポーター(PEPT1)によるもので、アシクロビルはPEPT1を介して吸収されないため経口投与しても腸管吸収率は20%程度だが、バラシクロビルはPEPT1で認識される構造を持つため、腸管吸収率が70%程度と高くなる。
吸収され血中に移行したバラシクロビルは、主に肝臓で加水分解されてバリンが外れて、アシクロビルとして抗ウイルス作用を発現する。
アシクロビルは1日5回の服用でしたが、バラシクロビル塩酸塩は治療対象により1日1~3回の服用とされています。
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