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糖尿病患者は感染症になりやすい?
公開. 更新. 投稿者:糖尿病.この記事は約2分43秒で読めます.
2,703 ビュー. カテゴリ:糖尿病と感染症
糖尿病で感染症になりやすくなるのはなぜ?
糖尿病患者は感染症にかかりやすい。
水虫や膀胱炎を併発している患者はよくみられます。
なぜ糖尿病だと感染症にかかりやすいのでしょうか?
①血流が悪くなる
高血糖状態が続くと体の細い血管が障害されて血流が悪くなり(細小血管障害)、細胞の働きが低下したり、細菌が感染した部分に血液が行きわたりにくくなります。白血球も行きわたらなくなります。そのため風邪などの感染症にかかりやすくなってしまいます。
②好中球の機能低下
人の体内では、好中球と呼ばれる免疫細胞が細菌やウイルスをやっつけていますが(貪食)、高血糖、血糖値の乱高下によりその機能が低下してしまいます
③免疫反応の低下
一度感染した細菌に対して人は免疫を持ちますが、糖尿病の高血糖では免疫に関係する細胞の働きが低下してしまいます。
糖尿病患者は神経障害が進行すると痛みや違和感を感じにくくなり、血糖コントロールができていないと、免疫力低下により風邪であっても深刻化することがあるので、感染症やケガには注意が必要です。
新型コロナウイルスにも健常者以上に注意が必要です。
規則正しい生活を送り、手洗いうがいなどの感染予防対策の徹底が必要です。また、感染症にかかった場合には早期治療を行い、水分をこまめに補給しながら安静にしましょう。
糖尿病と膀胱炎
寒いこの季節、膀胱炎を患う患者さんが多い。
とくに、糖尿病の患者さんは膀胱炎になりやすいです。
尿路感染症を引き起こすのは、多くの場合は大腸菌です。この大腸菌(E.coli)は糖分が大好物です。
尿糖が出るような高血糖状態は、膀胱に甘い尿がたまっているので大腸菌が繁殖しやすく、同時に炎症を起こすことにもなります。
また、高血糖状態は白血球がバクテリアと戦う力もダウンさせます。血糖が高ければ高い程、白血球の働きが弱まります。
さらに悪いことは、糖尿病による神経障害で膀胱が満杯になっているのに気付かない、あるいは完全に最後まで排尿することが出来なくなって、いつも尿がたまっているようになると、ますます危険です。
膀胱炎から腎盂腎炎、繰り返して慢性腎盂腎炎から透析に。
もともと糖尿病性腎症で透析のリスクが高いのに、膀胱炎から腎臓病を悪化させてしまうということになりかねない。
オシッコ我慢しないように。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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