更新日:2016年1月1日.全記事数:3,087件

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ナウゼリンで突然死?


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ナウゼリンで突然死?

ドパミン受容体拮抗作用をもつ抗精神病薬や、パーキンソン病に使われるドパミンアゴニストなどのドパミン関連薬には「突然死」の副作用が多くみられる。

ドパミン拮抗薬である制吐薬、ナウゼリンも突然死に注意すべき薬の一つであるようだ。

ナウゼリン(一般名ドンペリドン)は逆流性食道炎(GERD)の対症療法に使われるが、効果は不確かである。実はナウゼリンは「隠れた神経遮断剤(抗精神病薬)」であり、GERDや嘔気嘔吐の対症療法に使われているが、致死的なTorsade de pointes(TdP:トルサード・ド・ポアント)を含む不整脈につながるQT延長を生じる。ときに致死的となる心室性不整脈のために、ナウゼリンの注射剤は1986年に市場から姿を消したが、経口剤は残っていた。

ナウゼリンはドパミン拮抗剤で、消化管運動に影響することで作用する。ドパミン拮抗剤という点では、神経遮断剤抗精神病薬)と同様なので、「隠れた神経遮断剤(抗精神病薬)」というわけだが、同じ制吐剤のプリンペラン(一般名;メトクロプラミド)より錐体外路症状(パーキンソン症候群など)が少ないという点でナウゼリンが選ばれるものと考えられる。しかし制吐剤としての効果はプリンペランに劣る。しかも、重大な害作用として、重症心室性不整脈や突然死のリスクが大幅に高まるのでは、使いようがない。ちなみに、ナウゼリンの効能書きには、「使用上の注意」に「めまい、ふらつき」が、「重大な副作用」に「意識障害、痙攣」が挙げられているが、「循環器」系害作用としては「その他の副作用」で「心悸亢進」しか挙げられていない。本来なら「警告」やせめて「重大な副作用」に「心室性不整脈、突然死」を挙げるべきである。くすりの コラム No.230 ナウゼリンによる心室性不整脈と突然死(NEWS No.447 p08)

高齢者にナウゼリンを使うときは注意したほうがいい。

うちにくる処方ではプリンペランのほうが多いですが、プリンペランの副作用にも不整脈、めまいなどが挙げられており注意は必要であろう。

ナウゼリンの添付文書には、

外国において本剤による重篤な心室性不整脈及び突然死が報告されている。特に高用量を投与している患者又は高齢の患者で、これらのリスクが増加したとの報告がある。

とある。プリンペランにはこのような記載はない。

QT時間が延長すると危険?

薬の副作用でときどき見かけるQT延長。
危険な副作用。
危険な不整脈。

ですが、何が危険なのか。
そもそも心電図の見方すらよくわかっていない私。
心電図が異常な波形を示していてもわからない。

P波、Q波、R波、S波、T波、U波がある。
なんでABCDEじゃないのかは諸説ある模様。
とにかくPから始まる。

で、このQ波からT波までの時間が延長するのがQT延長症候群。
ってことは単に徐脈、ってことではないのかな?と素人考えで思うのですが。
確かに徐脈時にはQT時間は延長し、頻脈時には短縮する傾向はみられるようです。

しかし、通常RR間隔が0.6~1.0秒で、QT間隔が0.4秒以内というのが目安。
T波から次のP波までの間隔のほうが、個人差があって、徐脈とか頻脈に関係してそう。

心筋細胞が収縮後、収縮前の状態に戻る時間(再分極時間)が、心筋細胞イオンチャネルの障害によって延長することが、QT延長の原因と考えられている。
場合によっては、心室性期外収縮やトルサードポアンと呼ばれる多形性心室頻拍から心室細動となり、失神や突然死を引き起こすことがある。

QT延長だけでは自覚症状が伴わないことがほとんどである。
しかし、心室頻拍に移行した場合、ある程度血圧が維持されていれば、動悸や胸部不快感、冷汗、全身倦怠感などを感じる程度であるが、十分な脳血流を維持することができなくなると、めまいや意識消失、突然死を起こす恐れがある。

QTが延長しているだけなら、無症状。
発作が起こる、つまりQTが間延びしていることにしびれを切らして、期外収縮が行われて、発作性頻拍が起こると危険というわけだな。

トルサードポアンとは?

QT延長の原因は、心筋の各部位での脱分極後の再分極の遅れ・不応期延長にある。延長の程度は各部位ごとにバラツキがあり、新たに刺激を与えなくても興奮が自動的に繰り返される“リエントリ-回路”ができやすい。この不安定なリエントリ-回路の結果が“多形性心室性頻脈”であり、その典型が“トルサード・ド・ポアント” である。トルサード・ド・ポアント – 薬学用語解説 – 日本薬学会

アダムスストークス発作とは?

アダムス・ストークス発作(アダムス・ストークスほっさ)とは、不整脈を原因とし、脳への血液量が減少を惹き起こし、脳貧血により意識障害を起こすものをいう。アダムス・ストークス発作 – Wikipedia

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