ニキビが出来たら化粧しちゃダメ？

コスメティックアクネとは？

面皰ができやすい化粧品があることが知られており、コスメティックアクネと呼ばれています。

しかし、最近はそのような作用がないことを確認したノンコメドジェニック化粧品が販売されています。

適切な化粧は、にきびの治療を妨げずに患者さんの生活の質（QOL）が改善します。むやみに化粧を制限するのではなく、化粧を楽しみながらのにきびの治療を続けましょう。

ノンコメドジェニックとは？

ノンコメドジェニックとは、面皰を誘発しにくいという意味で、専門のテスト（皮脂腺が比較的多い背中を使い、サンプルを複数回繰り返し塗布して、最終的に組織学的な検査で、コメド［毛穴に皮脂や角質がたまった状態］が形成されているかどうかを確認する）をクリアした場合に、表示できます。

このほかに、にきびの患者さんは、⑴皮膚に刺激がない、⑵洗浄料で容易に除去できる、という観点で化粧品を選ぶとよいでしょう。

尋常性痤瘡治療ガイドラインでは、「推奨度 C1」として、

ざ瘡患者にQOL改善を目的とした化粧（メイクアップ）指導を行うことを選択肢の一つとして推奨する。
ただし、刺激性の少ないノンコメドジェニックな化粧品を選択するなどの配慮が必要である。

と書かれている。

にきび中の化粧はダメ？

ニキビ中のメイクに関しては、油性のリキッドファンデーションやクリームなどは避け、低刺激で油脂含有量の少ない化粧品を選択します。

口紅やアイメイクを行うことは問題ないので、ニキビが出来ているからといってむやみに化粧を禁止することは無いです。

十分な睡眠をとりストレスの少ない生活を送ること、規則正しいバランスの取れた食生活も大事です。

ピーナッツやケーキなど特定の食事を制限することの医学的な根拠はありません。

ニキビ中のスキンケア

挫創患者では、脂性肌のことが多くスキンケアの中でも洗顔が重要となる。

脂性肌用あるいは、挫創患者用の洗顔料を用いて１日２回行う。

混合肌あるいは乾燥肌の場合には、洗顔後に保湿効果の高い化粧品などを乾燥部位に併用する。

また、頭髪が顔面にかからないように髪をまとめたり、髪際部には洗顔料、リンスなどのすすぎ残しがないよう注意を払うことも重要である。

メイクに関しては、油性のリキッドファンデーションやクリームなどは避け、低刺激性で油脂含有量の少ない化粧品を選択する。

口紅やアイメイクを行うことは問題ないので挫創患者だからといってむやみに化粧を禁止してはいけない。

十分な睡眠をとりストレスの少ない生活を送ること、規則正しいバランスの取れた食生活を促すことも大事である。

ピーナッツやケーキなど特定の食事を制限することの医学的な根拠はない。

明らかに悪化因子と自覚している場合のみ避けるように指導する。

にきび患者におけるメイクアップ化粧品の選び方

１．油成分の少ない製品を選ぶ
２．厚塗りをしないで、色でカモフラージュする
３．瘢痕部、色素沈着部位にコンシーラーを使い、ほかの部位はできるだけ白粉のみとする
４．ポイントメイクアップをして、他人の視線が瘢痕部、色素沈着部位に向かないようにする
５．就寝前にはメイクアップ除去を十分行い、石鹸洗顔を励行する
６．洗顔後は保湿製品を塗っておく

にきびの患者さんは、最も重要な清潔のスキンケアに反して、外観を気にするために、前髪を下ろしたり、メイクアップでにきびを隠そうとします。

近年では、以前のような毛穴を塞ぎ、面皰形成を誘発するノンコメドジェニック化粧品は少なくなり、にきびの発生メカニズムを考慮したにきび用化粧品が多く開発されています。

とくに、思春期を過ぎた女性に増加傾向にある脂性乾燥肌の患者さんには、角質の水分補給の必要性より保湿成分をもった化粧水は必要です。

また、炎症が強いときを除き、刺激性の少ないオイルフリーのファンデーションを用いることは、患者さんのＱＯＬを向上させます。

しかし、炎症が強いときには刺激を避けるために、口紅やアイシャドウなどのポイントメイクにすることを薦めます。

また、紫外線はにきびの悪化因子となりますので、日焼け止めクリームを推奨します。