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透析患者はリアップを使っちゃダメ?
公開. 更新. 投稿者:皮膚外用薬/皮膚病.この記事は約1分20秒で読めます.
4,612 ビュー. カテゴリ:腎機能障害とリアップ
リアップなんて、「使ったことあります」と言ったら大した説明もなく販売される、安全性の高いだと思っている。
もともと降圧剤として開発された薬だったので、血圧の変動には注意すべき薬ですが。
このリアップ(ミノキシジル)ですが、
「ミノキシジルを腎機能障害の患者へ投与する際は、排泄・代謝が遅延するため用量の調節が必要である。」
という一文を見かけたので、調べてみる。
添付文書上は、「相談すること」の中に、
(3)心臓又は腎臓に障害のある人。
本剤は心臓や腎臓に影響を及ぼす可能性が考えられます。
と書かれているのみです。
参考:腎障害者のリアップ使用
・通常、リアップは一日二回、一回1mlと用法用量が定められている。日本で市販されている製品は、1%(10mg/ml)製剤、5%(50mg/ml)製剤の二規格。塗布量の1%が吸収されることから、それぞれ0.1mg/回、0.5mg/回が体内へ移行する。
・リアップの使用で問題となるのは、ミノキシジルの降圧作用(血管拡張作用)であるが、ヒト循環器系に影響を及ぼす濃度は10ng/mlといわれている。
・リアップX5の長期投与におけるCmaxの最高値は3.30ng/mlである。
結果、腎機能がかなり低下した患者がリアップを使用する際は、減量が必要である。メーカーの回答も「経皮吸収はほとんど無いが、腎排泄の薬であるためお勧めできない」という返答。
リアップという効いているんだか効いていないんだかわからないような薬でリスクがあるんなら止めちゃえ、って簡単に思いますが、当事者にとっては深刻な問題だったりします。薄くなりつつある私にもわかります。
医師の意見を聞いて、最終的には自己責任ということにもなりますが、血圧や心拍数の変動を見ながら注意して使っていれば、問題ないと思う。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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