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ウラリットで尿酸結石悪化?
公開. 更新. 投稿者:痛風/高尿酸血症.この記事は約2分29秒で読めます.
4,850 ビュー. カテゴリ:ウラリットと尿アルカリ化
尿酸結石の予防に、尿アルカリ化薬のウラリットが使われることがある。
ウラリットの添付文書に、
「リン酸カルシウムは、アルカリ側で不溶性となることが知られているので、結石防止のため過度の尿アルカリ化は避けるべきである。」
と書かれている。
尿酸結石やシスチン結石の部分的な溶解を試みる目的では、尿pHは6.5~7.0程度を目標とする。尿pH7.5以上のアルカリ化では、リン酸カルシウム結晶や結石が形成される危険がある。
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あんまりアルカリ化しすぎるのもよくないと。
ユリノームで尿酸結石?
尿酸値の高い患者さんは、尿酸結石になるリスクも高い。
その尿酸値を下げるために、尿酸排泄を促す薬が使われる。
尿酸排泄促進薬のユリノームなどが使われる。
しかし、尿酸排泄を促すということは、尿中の尿酸が増えて、尿酸結石のリスクをさらに高めるということになる。
そんなときは、尿アルカリ化薬のウラリットなどを併用する。
ユリノームの添付文書にも以下のように書かれている。
尿が酸性の場合、患者に尿酸結石及びこれに由来する血尿、腎仙痛等の症状を起こしやすいので、これを防止するため、水分の摂取による尿量の増加及び尿のアルカリ化をはかること。
なお、この場合には、患者の酸・塩基平衡に注意すること。
尿量の増加と尿アルカリ化が必要
尿酸は難溶性の酸性物質で、各組織に沈着、析出しやすい。
特に酸性化しやすい尿中(正常尿のpHは通常5.8以下)では、尿酸が析出して結石となり血尿や腎疝痛などを引き起こす。
したがって、高尿酸血症・痛風の患者では、尿酸結石の産生を防止して尿酸排泄を促すために、尿量の増加と尿アルカリ化を図る必要がある。
患者には、十分な水分の補給(1日2L)に加え、尿のPHをアルカリ性に保つために、野菜や海草、果物、乳製品などのアルカリ性食品を積極的に摂取するよう指導する。
酸性尿を改善する薬剤として用いられるクエン酸塩製剤(ウラリットU:尿アルカリ化薬:尿pHが6.2~6.8になるよう調節)は、代謝産物の重炭酸塩が塩基として作用する。
尿酸と石
尿路結石の中でも圧倒的に多いのがシュウ酸カルシウムとリン酸カルシウムを主成分とするもので、次いでリン酸マグネシウムアンモニウム、尿酸、シスチンの順となっている。
結石が小さければ、保存療法を行いながら自然排出を待つ。
一方、結石が大きく自然排出が困難な時は、内視鏡的に砕石・吸引したり、体外からの衝撃波によって結石を粉砕させるといった治療が行われる。
ただし、これらの方法で結石が取り除かれた場合でも再発率は3 年問で約50 % と高い。
成因については不明な部分が少なくないが、痛風患者では尿路結石の発生率が高いことが知られている。
このことは、高尿酸血症が尿路結石の形成を促進していることを示している。
また、高尿酸血症患者における尿路結石であっても、尿酸結石より、シュウ酸カルシウム結石の方が多いことが分かっている。
なぜ尿酸がシュウ酸カルシウム結石の形成を促進するかについては、⑴尿酸結晶が酸性ムコ多糖類と結合することで、酸性ムコ多糖類が持つシュウ酸カルシウム結晶の形成抑制効果が減弱し、シュウ酸カルシウム結晶が成長するという説、⑵尿酸結晶が尿細管内腔を閉塞し、尿流停滞が生じた結果、シュウ酸カルシウム結石の成長が促されるという説、などが考えられている。
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