薬局は暗い？

調剤室の明るさ

みなさんの薬局の調剤室の明るさはどのくらいでしょうか？

蛍光灯が切れたままに放置していないでしょうか？

「薬局等構造設備規則」に調剤室の明るさについて定められている。

五　医薬品を通常陳列し、又は調剤された薬剤若しくは医薬品を交付する場所にあつては六〇ルツクス以上、調剤台の上にあつては一二〇ルツクス以上の明るさを有すること。

投薬台は60ルクス、調剤台は120ルクス、と聞いてもピンとこない。

学校の教室の明るさと比較してみよう。

文部科学省の「学校環境衛生の基準」において、照度基準は、教室の場合200～750ルクスの下限値以上であること とされています。ただし教室及びそれに準ずる場所の照度の下限値 は300ルクス、 さらに、教室及び黒板の照度は500ルクス以上であることが 望ましいとされています。

調剤室よりだいぶ明るいようだ。

ちなみに、「労働安全衛生規則」には以下のように記載されている。

第六百四条 事業者は、労働者を常時就業させる場所の作業面の照度を、次の表の上欄に掲げる作業の区分に応じて、同表の下欄に掲げる基準に適合させなければならない。ただし、感光材料を取り扱う作業場、坑内の作業場その他特殊な作業を行なう作業場については、この限りでない。

薬局って精密な作業を行う場所だと思ってましたが、そうでもないんですね。

まあ、震災時とか薄暗い場所で調剤しなきゃならなかったし、基準は緩い方が助かるかな…

明るさの目安としては以下の通り。

照度：10ルックス程度　月明かり～ろうそくの明るさ
照度：30ルックス程度　街灯下　寝室全体
照度：200ルックス程度　夜のアーケード～日没直後・照明時の民家室内
照度：750ルックス程度　百貨店売り場　明るいオフィス
照度：1000ルックス以上　曇天～晴天

この目安からみても、調剤室内は決して明るい基準で定められているわけではない。薬局等構造設備規則についても見直す必要がありそうだ。