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ハルナール服用中の白内障手術はダメ?
公開. 更新. 投稿者:緑内障/白内障.この記事は約2分1秒で読めます.
4,603 ビュー. カテゴリ:虹彩緊張低下症とは?
ハルナール服用中の患者が白内障手術時にIFIS(虹彩緊張低下症)になりやすいことが問題視されているらしい。
IFIS(虹彩緊張低下症)とは、白内障手術時にみられる虹彩の異変で、虹彩がフニャフニャで、術中の水流で虹彩がうねったりして、手術が難しくなる。
α1遮断薬のなかでハルナールが虹彩上に発現しているα1A受容体に選択性が高いことが、ハルナールによるIFIS発症の多い理由ではないかと推測されています。
ハルナール以外のα1遮断薬の服用者でもIFISの発生リスクが高まることが確認され、現在では、α1A受容体への選択性が高い遮断剤すべてで注意喚起が行われている。
添付文書にIFISに対する注意が記載されている薬剤
排尿障害治療薬:ハルナールD、フリバス、ユリーフ、ミニプレス、エブランチル
高血圧治療薬:カルデナリン、デタントール
緑内障治療薬:デタントール点眼液
抗精神病薬:リスパダール、インヴェガ
リスパダールのα1遮断作用、ってのが、ピンと来なかった。
IFISの発症率は、海外では約2%、わが国では約1%と報告されている。
ただし、術前におけるα1遮断剤の休薬の必要性や推奨される投与量、投与期間は明らかになっていない。
休薬は必要ないとする報告もある。
白内障手術時にα1遮断薬は中止?
α1遮断薬服用中の患者が白内障手術時にIFIS(虹彩緊張低下症)になりやすいことが判明しています。
IFISというのは簡単に言うと手術中に虹彩(眼の中の絞りの役割をしているところ)が白内障手術中にふにゃふにゃになって、手術がやりにくくなるというものらしい。
術前のα1遮断薬の休薬の要否については、明確な結論が出ていません。
休薬してもIFISの発生率や重症度には差が無かったとの報告があるため、休薬をせずに術中対策を十分に行うことで対応する眼科医が多いようです。
α1遮断薬の服用者に白内障手術を行う際には、IFISの発生に備え、還流液の液量や硝子体の吸引圧を下げたり、手術補助用の粘弾剤としてヒアルロン酸ナトリウム(ヒーロンV)を十分に用いるなどの対策を講じる必要があります。
術中虹彩緊張低下症候群
α1遮断薬を服用中または過去に服用経験のある患者さんにおいて、白内障の手術中に術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)が観察されたとの報告があります。
IFISは縮瞳症候群の一種で、瞳孔拡張が不十分になると手術操作の障害となり、白内障手術中の合併症を増加させる恐れがあります。
これはα1遮断薬が、虹彩散大筋に発現するα1A受容体にも作用するために生じると考えられています。
対処としては、投薬時に白内障手術を控えているかを確認し、必要に応じて眼科医へその旨を伝えるよう指導することが大切です。
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