2024年11月24日更新.2,475記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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尿路結石にハルナール?

α1遮断薬で尿路結石排出?

尿路結石は比較的小さな場合(5mm以下)は自然に体外へと排出される可能性が高いため、治療は消炎鎮痛剤などによる対症療法が主体となります。

これに加えて排石を促進する目的でハルナールなどのα1遮断薬が処方されることがあります。

α1遮断薬は尿道の緊張を緩め、尿を出しやすくする効果があるため、尿と一緒に結石を出すことができます。

尿路結石の自然排石率は、5mm未満の結石なら約70%、5~10mmなら約50%と報告されており、一般的に10mm未満なら、第一選択は薬剤的排石促進療法が推奨されている。
「尿路結石症診療ガイドライン第2版」では、「10mm以下の尿管結石の自然排石を期待できる薬剤」としてα₁遮断薬が挙げられている。

女性とハルナール

女性には前立腺肥大症治療薬は処方できないため、エビデンスレベルの高い排石促進効果の報告はないものの、尿路結石治療薬のウラジロガシエキス(ウロカルン)が処方されることが多い。

胆石と尿管結石の違い

「石ができた」という患者さんがきた場合、胆石なのか尿路結石なのかわからない。

どっちなのかで、食事指導も異なる。

胆石

最も多い胆石は、コレステロール結石です。
肝臓の働きのひとつにコレステロールの代謝(排出)があります。コレステロールは水に溶けないので一部は胆汁の中に溶け込ませて肝臓外に排出します。胆汁の中のコレステロールと胆汁酸のバランスが崩れると、コレステロールが結晶化して胆石のもとになります。このコレステロールの結晶が胆嚢粘膜から分泌されるムチンというたんぱく質によってくっつきあって結石になっていきます。これがコレステロール結石です。

胆石ができるその他の原因としては、大腸菌の感染(ビリルビンカルシウム石)、溶血性疾患(黒色石)などが挙げられます。

尿路結石

尿路とは尿の通り道である腎臓、尿管、膀胱、尿道のことです。
結石は腎臓で作られるが、尿路のどこでも見つかるので尿路結石と言います。成分の約8割はシュウ酸カルシウムで、以前はカルシウムから結石ができると考えられ、食べ物の中のカルシウムはよくないとされていました。しかし、近年の研究でシュウ酸が悪者であることが分かりました。

ただし、結石ができる過程で、結石の形成を促すタンパク質や、形成を抑える体内のクエン酸、マグネシウムなど、幾つもの物質が関与する上に、シュウ酸の吸収量にも個人差があります。そのため、単純にシュウ酸の摂取量を少なくすれば再発を防げるわけではありません。

カルシウムを摂取しないように牛乳を飲まないとか、シュウ酸を摂らないように野菜を食べないとか。
結石予防になったとしても、他の病気になりそうだし。

果物を多く摂るとか、水分を多く摂るとかは基本的に必要かな。

薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

1 件のコメント

  • たか のコメント
         

    尿路結石の場合に、抗コリン薬が処方になることもあると思います。痛み目的だけでなく、排泄も期待できるのでしょうか。
    痛み止めと思っていたので、飲まない日もありましたが実際は継続したほうがいいのでしょうか。

コメント


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