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井戸水は危険?
公開. 投稿者:抗菌薬/感染症.この記事は約1分14秒で読めます.
1,179 ビュー. カテゴリ:井戸水とボツリヌス
2006年9月に宮城県内で1カ月齢の乳児がボツリヌス症に罹患するという事例がありました。
調査の結果、自宅で飲用に使用している井戸水からボツリヌス菌が分離されるという、国内外でも初めての極めて特異的なケースであることが判明しました。
井戸水は、地表からの汚染を受けやすく、水質も不安定なので全ての井戸水が危険とは言えないでしょうけど。
井戸水と新生児メトヘモグロビン血症
井戸水に含まれる硝酸性窒素が新生児メトヘモグロビン血症を引き起こすこともあります。
3か月未満の乳児は、胃酸の分泌が少なく、胃内のpHが高いため、胃内で硝酸塩から亜硝酸塩が生成され、これが血液中のヘモグロビンと結合して、全身に酸素が運べなくなります。そしてチアノーゼになります。
注意しましょう。
辛子蓮根にボツリヌス
1984年、辛子蓮根による集団食中毒事件が発生し、36名が中毒症状に陥りうち11名が死亡しました。
原因は材料に含まれるハチミツにボツリヌス菌の芽胞が存在し、滅菌処理を怠ったためパック内に嫌気性のボツリヌス菌が繁殖し、さらに真空パックのため辛子の成分が揮発せず菌が生き続けるという悪条件が重なって発生したことが判明しています。
辛子レンコンにハチミツが使われていたんですね。
蜂蜜は怖いですね。特に赤ちゃん。
ボツリヌス菌 – Wikipedia
乳児は成人に比べ腸内細菌叢が未発達であることや、消化管が短いことから、成人では消化管で殺菌されるボツリヌス菌が乳児では腸管まで届いてしまう。
ボツリヌス菌は芽胞となって高温に耐えることができるが、ボツリヌス毒素自体は加熱することで無害化する。
ということなので、加熱して食べればいい。
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