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スキルス胃癌は手術できない?
公開. 投稿者:癌/抗癌剤.この記事は約1分14秒で読めます.
1,304 ビュー. カテゴリ:スキルス胃癌
やっかいな胃癌として有名なスキルス胃癌。
スキルスと聞くと、アメリカ軍の最新兵器みたいな名前ですが、硬いという意味らしい。
その名のとおり、胃の壁全体が硬くなっていく胃癌です。
初期に発見できれば、胃の全摘で治療も可能ですが、進行して腹膜に転移していたりすると、手術もできない。
内視鏡検査で初期に発見することが難しい癌です。
ひとかたまりにならず、正常組織に染み渡るように癌が浸潤するため、病変の表面が正常組織に覆われていたり、病変内に飛び石のように正常組織が残っていることがある。また分化型腺癌と異なり、血管も破壊しながら発育するため、スキルス胃癌では上部消化管内視鏡で狭帯域光観察(NBI)を用いても病変が茶褐色に描出しにくい(むしろ白色にみえる)。
スキルス – Wikipedia
ヘリコバクター・ピロリとの関連性も少ないということで、ピロリ菌を除菌した方も侮れないわけです。
普通の胃癌は粘膜の上にできて、増殖する過程で、胃出血や胃潰瘍などの症状が出るので、発見しやすい。
しかし、スキルス胃がんは胃の粘膜の下を這うように広がっていく。
そのため、粘膜が荒れるために出てくる胃炎や胃潰瘍のような症状にも乏しく、初期では自覚症状がほとんどない。
胃が硬くなっていくので、胃がもたれ、食欲もなくなり、だんだんやせていく。
スキルス胃がんは5年生存率が10~20%程度と生存率の低い癌です。
治療としては、TS-1などの化学療法。
腹膜への転移を腹膜播種(ふくまくはしゅ)といいますが、それに伴い腹水、腸閉塞などが起こる可能性がある。
患者からスキルス胃癌であると聞いたら、ふつうの胃癌よりも深刻に受け止めなければならない。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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