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若者にはドパミンアゴニスト?
公開. 投稿者:パーキンソン病.この記事は約1分23秒で読めます.
2,316 ビュー. カテゴリ:若者にはドパミンアゴニスト、高齢者にはレボドパ
パーキンソン病の初期治療は、高齢者(70~75歳以上)ではレボドパ(メネシット、ネオドパストン、マドパー、ネオドパゾールなど)、若年者ではドパミンアゴニストからが基本である。
ドパミンアゴニストよりもレボドパの方が効果は確実であるが、比較的若い人でレボドパを第1選択としない理由は、長期使用に伴う運動合併症発症(wearin-off、on-off、ジストニアやジスキネジア)を防止するため。
若い人は長期間パーキンソン病の治療をすることになるので、レボドパ製剤はなるべく後まで取っておこうという話。
若年者ではL-ドーパへの治療反応性が良く、症状もよく改善される半面、運動合併症(薬の効果が早期に切れる「ウェアリング・オフ現象」や、抗パーキンソン病剤の服用に伴う不随意運動である「ジスキネジア」)が出現しやすい。
そのため、若年者にはドパミンアゴニストを利用することが多い。
70歳以下にはドパミンアゴニスト
Lドパの副作用を克服するために開発されたのが、作用時間の長いドパミンアゴニストです。
ドパミンアゴニストは、長期間服用してもwearing-off現象やジスキネジアが生じにくいのですが、効果発現までの時間がLドパより長く、吐き気、幻覚、妄想といった副作用が出現しやすいという欠点があります。
2002年に発表された「パーキンソン病治療ガイドライン」では、wearing-off現象やジスキネジアを生じやすい70歳以下の患者さんは、ドパミンアゴニストで治療を開始することを推奨しています。
いずれ、Lドパが必要になる日がきますが、Lドパの服用開始を少しでも遅らせて、wearing-off現象やジスキネジアの出現を先送りしたいからです。
一方、精神症状のリスクの高い70歳以上の患者さんや認知症を有する患者さんは、Lドパで治療を開始します。
参考書籍:クレデンシャル2010.8
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