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ルボックスとテオドールを併用しちゃダメ?
公開. 投稿者:相互作用/薬物動態.この記事は約2分12秒で読めます.
1,538 ビュー. カテゴリ:ルボックスとテオドール
ルボックス/デプロメールの相互作用といえば、併用禁忌であるテルネリン、ロゼレムが思い浮かびます。
オーラップもありますが、あまり処方されないので、思い浮かばない。
テルネリンとの併用禁忌の理由はインタビューフォームに、
海外で本剤とチザニジン塩酸塩との併用によりチザニジンのAUCの増大(平均33倍)、最高血漿中濃度の上昇(平均12倍)、半減期の延長(平均3倍)とともに、臨床症状として収縮期血圧の低下(平均35mmHg)等の有意な変化が認められたとの報告がある。本剤はCYP1A2阻害作用を有することから、併用によりCYP1A2で代謝されるチザニジンの薬物動態に重大な影響を及ぼしたためと考えられる。
と書かれている。血中濃度が12倍とか、桁外れの破壊力です。
ロゼレムに関しても、
健康成人を対象に、ラメルテオン8mgを本剤1日1回200mgの7日間反復経口投与の7日目に併用投与したとき、単独投与時と比較してラメルテオンのCmax及びAUC0-∞は未変化体でそれぞれ約2700及び8200%増加した。一方、本剤の薬物動態には併用による影響は認められなかった。このことは、本剤がCYP1A2阻害作用を有することから、併用によりCYP1A2で代謝されるラメルテオンの薬物動態に大きな影響を及ぼしたためと考えられる。
血中濃度2700%ってことは27倍。こちらも破壊力抜群です。
その併用禁忌の陰に隠れて、無視できない併用注意というものも存在するので要注意。
デパスとルボックスの相互作用について、デパスのインタビューフォームに、
エチゾラムとフルボキサミンの併用により,エチゾラムの血中濃度が平均で86%上昇したとの報告があるが,影響の受け方には個人差があるため注意が必要である。併用時の対応としては,用量を減量するなど,注意して投与すること。
血中濃度86%上昇ってことは、倍近くになっている。
よく併用されそうな組み合わせなので、要注意。
フルボキサミン:テオフィリンの併用を見逃すな!:日経メディカル オンライン
ルボックスの添付文書の併用注意の欄には、
キサンチン系気管支拡張剤(テオフィリン等)
テオフィリンのクリアランスを1/3に低下させることがあるので、テオフィリンの用量を1/3に減量するなど、注意して投与すること。なお、併用により、めまい、傾眠、不整脈等があらわれたとの報告がある。
と書かれています。
テオドールの添付文書には、
フルボキサミンマレイン酸塩
テオフィリンの中毒症状があらわれることがある.(「過量投与」の項参照)
副作用の発現に注意し,異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
と書かれています。
併用注意って軽く見がちですが、テオフィリンのクリアランスが1/3って大きいですね。
でも1/3の用量にして効くのか?とも思います。
ルボックスは急に止められないでしょうから、テオドールの代わりに他の気管支拡張剤を使うのが妥当でしょうか。
勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。
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