2021年7月27日更新.2,603記事.7,057,871文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

記事

【クイズ形式】利尿薬クイズ

クイズ

問題

選択

解答

正解数は問です。

利尿薬

サイアザイド系、サイアザイド類似系、ループ系、カリウム保持性の利尿薬がある。
少量の利尿薬は、多剤併用のパートナーとしていずれの第一選択薬との組み合わせでもきわめて有効です。

腎機能障害(血清クレアチニン>1.5~2.0mg/dL)を有する高血圧ではループ利尿薬が用いられるが、一般にはサイアザイド系としてヒドロクロロチアジド、トリクロルメチアジド、クロルタリドンなどが、またサイアザイド類似系としてインダパミドが用いられる。

今日、日本では米国と異なり、第一選択薬に単独で用いられることはまれである。
しかし、Ⅱ度以上では最初から多剤併用を行うことも多く、その場合、少量の利尿薬は他の降圧薬の最も良いパートナーといえる。
少量とは1錠(ヒドロクロロチアジド25mg、トリクロルメチアジド2mg、スピロノラクトン25mgなど)の半量以下をいう。
少量といえどもサイアザイド系、サイアザイド類似系では低K血症、高尿酸血症をもたらすので注意を要するが、ごく少量ではあまり代謝への影響を心配する必要はない。
各種降圧薬のなかでも利尿薬は最も作用持続時間の長い降圧薬に相当する。

・利尿薬はとにかく少量を用いることが大切であり、常用最小量のさらに半量を用いるのが適当である。
・少量で有効であること、ただし、他剤との併用が必要であることを知らせる。
・少量といえども低K血症や高尿酸血症の副作用が存在することは説明すべきである。
・最も安価できわめて長時間作用を示すことが有利な点であり、コンプライアンス改善に連なり、これは服薬指導時の説明の要点といえる。
・米国においては利尿薬が第一選択薬として強調されているが、これはわが国ではあまり好まれない。

・尿の量は水の再吸収の量によって決まり、尿量を増加させる作用のことを利尿という。その機序として溶質利尿と水利尿があるが、利尿薬の主要な機序は溶質利尿である。
・溶質利尿とは、尿の浸透圧を上げることで水の再吸収を抑え、尿量を増やすというものである。溶質利尿には、Na利尿と浸透圧利尿の2種類がある。
・多くの利尿薬はNa利尿のしくみを利尿している。
・Na利尿では、Na+の再吸収が抑えられ、尿浸透圧が上昇することで、水の再吸収も抑えられ尿量が増える。
・浸透圧利尿では、浸透圧利尿薬自体が尿細管内の浸透圧を上げることで、水の再吸収を抑え尿量を増やす。
・水利尿は、集合管において水透過性を高めているバソプレシンの作用を低下させることで水の再吸収を抑え、尿量を増やすというもの。

腎臓の構造

・成人の腎臓は、長さ約10cm、幅約5cm、重さ約100gのソラマメ型の器官で、左右一対(2個)存在する。
・尿は腎臓で生成され、尿管を通過して膀胱に貯留され、尿道を経て体外へ排泄される。
・腎臓における尿生成の機能単位をネフロンといい、原尿を生成する腎小体(糸球体、ボウマン嚢)と原尿の成分を調節する尿細管で構成されている。
・尿細管は近位尿細管、ヘンレループ、遠位尿細管、集合管の4つの分節に分けられる。

尿生成の概要

・腎血流の約1/5は糸球体で濾過され原尿となる。
・原尿は血漿とほぼ同じ組成のまま、ボウマン嚢を経て尿細管へと移動する。
・尿細管において体内に必要な物質を尿中から血中に回収(再吸収)したり、逆に血中から尿中へ物質を排泄(分泌)したりすることで最終的な尿へとその組成を変化させている。
・糸球体での濾過はおおざっぱなので、生体内の体液バランスを保つには尿細管での再吸収・分泌が不可欠です。最初にざっくり濾過した後、再吸収・分泌を繰り返して本当に不要な物質を吟味していくのです。

尿細管の働き

・尿生成をするうえで、尿細管の部位ごとに機能が異なる。
・まず近位尿細管において、グルコースやアミノ酸をはじめ、体内に必要な物質の大半の再吸収を済ませる。
・その後ヘンレループの下行脚では水が再吸収され、上行脚~遠位曲尿細管ではNa+を中心とした物質が再吸収される。
・最後に、集合管でホルモン(アルドステロン、バソプレシン)による水・電解質の最終調整が行われる。

サイアザイド系利尿薬

この薬は、腎臓の尿細管でNaが再び取り込まれるのを抑えて、Naを水分とともに尿として出し、むくみを取る薬です。同時に体内のNa量を減少させ、血管内を循環する血液量を減らすことで血圧を下げたりする薬です。

主として遠位尿細管のNa-Cl共輸送体に作用する。
Na+の排泄作用と関連して血圧降下作用をもつので、むしろ降圧薬として使用される。
腎血流低下作用があるため、腎機能低下例(血清クレアチニン≧2mg/dL)には用いない。
サイアザイド系利尿薬は、主に降圧効果を期待して使用される。
低カリウム血症の副作用に注意しながら、少量投与する。
心不全でも慢性期で、腎機能正常例では体液/ナトリウムバランスを負に維持するうえで有用である。
単独での利尿効果は弱いが、併用によりループ利尿薬の利尿効果を増強したり、他剤の降圧効果を増強する作用がある。
主として遠位尿細管のNa-Cl共輸送体に作用する薬剤である。
Na+の排泄作用と関連して血圧降下作用をもつので、むしろ降圧薬として使用される。
腎血流低下作用があるため、腎機能低下例(血清クレアチニン≧2mg/dL)には用いない。

ループ利尿薬

この薬は、腎臓の尿細管でNaが再び取り込まれるのを抑えて、Naを水分とともに尿として出し、むくみを取る薬です。同時に体内のNa量を減少させ、血管内を循環する血液量を減らすことで血圧を下げたりする薬です。

ヘンレ係蹄上行脚髄質部のNa+/K+/Cl-共輸送体に作用する薬剤であり、最も強力な利尿薬であるが、サイアザイド系と異なり、腎血流量、糸球体ろ過値を減少させないので腎障害時にも適する。
蛋白に結合して存在するため、糸球体からではなく尿細管から分泌されて管腔で作用する。
フロセミドは作用持続時間が短い。
利尿薬の第一選択薬である。
治療抵抗例には、少量のサイアザイド系利尿薬と併用すると一時的に効果が増大することがある。
利尿作用が強力で、うっ血性心不全や肝硬変による腹水のような著明な体液貯留を伴う急性期には第一選択となる。
ただし、効果持続時間が短く、したがって、作用発揮終了後は、逆にNa再吸収が亢進するため1日全体としてのNaバランスを負にする作用は慢性期には弱いことに注意すべきである。
強力であるため、脱水や低カリウム血症にも注意が必要となる。
ループ利尿薬は、レニン分泌を直接刺激するため、腎機能正常例では、血圧はむしろ上昇することが多い。
腎機能低下例では、作用持続時間が延長し、負のNaバランスが達成されるため降圧効果が発揮される。
ヘンレ係蹄上行脚髄質部のNa+/K+/Cl-共輸送体に作用する薬剤であり、最も強力な利尿薬であるが、サイアザイド系と異なり、腎血流量、糸球体濾過値を減少させないので腎障害時にも適する。
蛋白に結合して存在するため、糸球体からではなく尿細管から分泌されて管腔で作用する。
フロセミドは作用持続時間が短い。
利尿薬の第一選択薬で多くの症例に有効である。
治療抵抗例には、少量のサイアザイド系利尿薬と併用すると一時的に効果が増大することがある。

カリウム保持性利尿薬

この薬は、腎臓の遠位尿細管で、水分を増やし血圧を上げるホルモン(アルドステロン)の働きを抑えて、Naが再び取り込まれるのを抑えてNaを水分とともに尿として出しKの排泄を抑え、むくみを取ったり、血圧を下げたりする薬です。

遠位尿細管に作用し、ごく弱い利尿効果しか期待できないが他の利尿薬の電解質代謝異常の補正に適する。
スピロノラクトン、その代謝産物のカンレノ酸カリウムなどは、アルドステロンの分泌亢進状態で効果を示し、うっ血性心不全、肝硬変、ネフローゼ症候群などの二次性アルドステロン症のある浮腫例で単独又はループ利尿薬とともに用いられる。
若年女性、更年期障害の女性に多い特発性浮腫にも有効なこともある。
またトリアムテレンはスピロノラクトンと作用は似ているが、アルドステロンとは無関係に遠位尿細管と皮質部尿細管に作用する。
ホルモン作用はなくカリウム保持性を有する。
最近、抗アルドステロン薬は心血管系の線維化抑制などを介した臓器保護作用が注目されている。
単独での利尿作用は弱いが、他の利尿薬と併用することで、利尿効果を増強したり、低カリウム血症を軽減できる。
原発性・二次性アルドステロン症に対しては、第一選択薬となり単独投与されることも多い。
遠位尿細管に作用し、ごく弱い利尿効果しか期待できないが他の利尿薬の電解質代謝異常の補正に適する。
このような薬剤のうち、スピロノラクトン、その代謝産物のカンレノ酸カリウム(ソルダクトン)などは、アルドステロンの分泌亢進状態で効果を示し、うっ血性心不全、肝硬変、ネフローゼ症候群などの二次性アルドステロン症のある浮腫例で単独またはループ利尿薬とともに用いられる。
若年女性、更年期障害の女性に多い特発性浮腫にも有効なこともある。
またトリアムテレンはスピロノラクトンと作用は似ているが、アルドステロンとは無関係に遠位尿細管と皮質部尿細管に作用する。
ホルモン作用はなくK保持性を有する。
最近、抗アルドステロン薬は心血管系の線維化抑制などを介した臓器保護作用が注目されている。

浸透圧利尿薬

この薬は腎臓の近位尿細管で、炭酸ガスと水から炭酸を作る酵素(炭酸脱水酵素)の働きを抑えて、Naが再び取り込まれるのを抑えてNaを水分とともに尿として出し、むくみをとる薬です。

D-マンニトール、濃グリセリン、イソソルビドなどの浸透圧利尿薬は糸球体でろ過されても再吸収されず、また化学的変化を受けないため尿細管浸透圧が増加し、水、Naの再吸収が抑制される。
脳圧低下などの目的で使用されることが多い。
血清浸透圧を高めることで、利尿作用、脳圧降下作用、眼圧降下作用を現す。
脳血管障害などの際に、脳浮腫を軽減し脳圧を下げる目的でしばしば使用される。
D-マンニトール、濃グリセリン、イソソルビドなどの浸透圧利尿薬は糸球体でろ過されても再吸収されず、また化学的変化を受けないため尿細管内浸透圧が増加し、水、Naの再吸収が抑制される。
脳圧低下などの目的で使用されることが多い。

バソプレシン拮抗薬

この薬は腎臓の集合管において、バソプレシン(利尿を抑えるホルモン)の特定部位(V2受容体)への結合を選択的に阻害し、水の再吸収を減少させ、Naなどの電解質排泄に直接の影響を与えずに水分のみを体外へ排泄する薬です。

バソプレシンV2受容体拮抗薬のトルバプタンが心性及び肝性浮腫に対して適応がある。
バソプレシンと拮抗して水の再吸収を抑制し、Naなどの電解質量に影響を与えないことが特徴で、ループ利尿薬ヤサイアザイド系利尿薬を服用しても体液貯留のコントロールが困難な患者が適応となる。
さらに、トルバプタンの多発性嚢胞腎への適応(腎容積増大抑制)が追加された。
多発性嚢胞腎に対しては高用量(1日2回に分けて60~120mg)を服用する。
バソプレシンV2受容体拮抗薬のトルバプタン(サムスカ)が心性浮腫に対して適応がある。
バソプレシンと拮抗して水の再吸収を抑制し、Naなどの電解質量に影響を与えないことが特徴で、ループ利尿薬やサイアザイド系利尿薬を服用しても体液貯留のコントロールが困難な患者が適応となる。

利尿薬を必要とする病態

・利尿薬は腎臓で生成される尿量を増加させる作用をもち、過剰な体液を体外に排泄するために使用する。
・過剰な体液の貯留は、多くの場合血圧上昇や浮腫(組織間への水の滲み出し)として観察される。
・浮腫をきたす背景として、心不全や腎不全、肝不全などの疾患がある。

【左心不全】
肺から左心房へ還る血流が停滞するため、肺がうっ血し、胸水を生じる。
【右心不全】
全身から右心房へ還る血流が停滞するため、静脈系に水分が貯留し、全身に浮腫を生じる。
【腎不全】
十分な量の尿排泄ができなくなることにより、全身に水分が貯留する。
【肝不全】
肝臓へ流入する門脈に血液がうっ滞することなどにより、腹水を生じる。

浮腫

浮腫とは、細胞外液が増加し、組織間質に過剰な体液が貯留した状態を指す。
原因は、腎機能障害の他、心不全や肝硬変による低アルブミン血症、敗血症など多岐にわたり、薬剤性浮腫も数多く報告されている。

問題解答
フルイトランの一般名は?トリクロルメチアジド
ベハイドの一般名は?ベンチルヒドロクロロチアジド
アレステンの一般名は?メチクラン
ナトリックスの一般名は?インダパミド
ノルモナールの一般名は?トリパミド
バイカロンの一般名は?メフルシド
トリテレンの一般名は?トリアムテレン
ラシックスの一般名は?フロセミド
オイテンシンの一般名は?フロセミド
ルネトロンの一般名は?ブメタニド
ダイアートの一般名は?アゾセミド
ルプラックの一般名は?トラセミド
アルダクトンAの一般名は?スピロノラクトン
サムスカの一般名は?トルバプタン
セララの一般名は?エプレレノン
ミネブロの一般名は?エサキセレノン
フルイトランの薬効分類名は?サイアザイド系利尿薬
ベハイドの薬効分類名は?サイアザイド系利尿薬
トリテレンの薬効分類名は?K保持性利尿薬
ラシックスの薬効分類名は?ループ利尿薬
オイテンシンの薬効分類名は?ループ利尿薬
ルネトロンの薬効分類名は?ループ利尿薬
ダイアートの薬効分類名は?ループ利尿薬
ルプラックの薬効分類名は?ループ利尿薬
アルダクトンAの薬効分類名は?K保持性利尿薬
セララの薬効分類名は?K保持性利尿薬
ミネブロの薬効分類名は?K保持性利尿薬
ラシックスの用法は?1日1回
ダイアートの用法は?1日1回
ルプラックの用法は?1日1回
ナトリックスの用法は?1日1回
セララの用法は?1日1回
ミネブロの用法は?1日1回
ミネブロの1日最高用量は?5㎎
セララの1日最高用量は?100㎎
次のうち高血圧に適応のある薬はどれか?ラシックス
薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

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