添い寝しながら授乳すると中耳炎になる？

ミルクで中耳炎？

あお向けに寝かせた状態で哺乳瓶からミルクを飲ませると、簡単に口から耳のほうへミルクが流れていってしまいます。これを「ミルク性中耳炎」といいます。

母乳の場合も、「添い寝しながら」の授乳などはよくありません。

母乳もミルクも、必ず抱っこして頭を立たせた状態であげるようにします。

乳児は中耳炎になりにくい？

乳児は一般に、生後半年近くまでは中耳炎を起こしにくいとされます。

これは、母体からの移行免疫があるためです。

この時期に発症した中耳炎には、

・乳汁の中耳への流入
・患児の免疫不全

の二つの要因が考えられます。

前者は、授乳時に乳児の姿勢を横向きにしすぎていたり、十分なゲップをさせないまま臥位にすることで発症する中耳炎で、頭位性中耳炎と呼ばれます。

後者は、患児の免疫系が極めて弱いために、早い時期から中耳炎を繰り返します（反復性中耳炎）。

おしゃぶりと中耳炎

おしゃぶりを使うと中耳炎になりやすくなるという話がある。

おしゃぶりを使うと耳管の働きを妨げ、鼻の咽頭分泌物が中耳へ逆流して病原体が入りやすくなり、また歯並びが悪くなり耳管機能に影響する。
その結果、小児の中耳炎の発症リスクが高くなる。

最近はあまりおしゃぶりをしている赤ちゃんを見ません。

中耳炎や副鼻腔炎の原因菌

中耳炎や副鼻腔炎、扁桃炎のおもな原因菌は肺炎球菌とインフルエンザ菌です。

ペニシリン耐性肺炎球菌（PRSP）やβ-ラクタマーゼ非産生アンピシリン耐性インフルエンザ菌（BLNAR）などの耐性菌が増えているので、ペニシリン系やセフェム系の抗生物質が効きにくくなってきています。

アジアで検出される肺炎球菌のうち、ペニシリン耐性が6～7割、マクロライド耐性が8割、また、わが国においてはキノロン耐性が2％弱であるというデータがあります。

耐性菌のことを考えるとニューキノロン使えばいいや、ってなりますね。

虫歯が原因で副鼻腔炎に？

顔の表面近くには副鼻腔とよばれる空洞がいくつかあります。
上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞と呼ばれる空洞（副鼻腔）があります。
このうち上顎洞は歯と隣接しており、虫歯などで歯根部が炎症を起こすと、上顎洞にも炎症が波及する場合があります。
そのため、虫歯が原因で畜膿なんてことも。