2020年7月15日更新.2,509記事.5,646,887文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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抗アンドロゲン薬で女性っぽくなる?


抗アンドロンゲン薬と女性化

前立腺がんに使われる抗アンドロゲン薬は、男性ホルモン(アンドロゲン)の働きを抑制する薬です。

そのため、男性ホルモンが関わっているからだの働き、男性っぽさが弱くなる。女性も男性ホルモンを、男性も女性ホルモンを分泌しているので、女性ホルモン優位になり、女性化する。

例えば、カソデックスの副作用で、この女性化による影響で起こりうる副作用を挙げると、

5%以上  乳房腫脹
0.1%〜5%未満  乳房圧痛、ほてり
0.1%〜5%未満  勃起力低下
0.1%未満  脱毛、多毛
0.1%〜5%未満  性欲減退
0.1%〜5%未満  便秘
0.1%未満  無力症、疲労、体重増加・減少

性機能障害やインポテンツなど、性的な副作用はデリケートな問題でもあるので、あまり話したがらないだろう。

女性化で最も気になるのは、体形の問題であろう。
筋肉量が少なくなり脂肪が増え、太ってくる。
女性化乳房も胸のふくらみというよりも、「太ってきた」と感じることもある。

薬の効果として仕方がない部分もあるが、脂質異常症など生活習慣病のリスクも上がってしまうので、可能な限り運動や食生活で抗うことを勧める。

カソデックスとホットフラッシュ

ホットフラッシュといえば、女性の更年期障害にみられるほてりなどの症状。

前立腺癌に使われる抗アンドロゲン薬、カソデックスやオダインなどでもホットフラッシュ、ほてりの副作用がよくみられる。

女性の更年期症状として知られる顔や上半身のほてり、発汗などを主体とするホットフラッシュは、ホルモン療法を行っている男性にも、治療開始後1、2カ月くらいからしばしば認められる症状です。動悸、不安、不眠などを伴う人もいます。LH-RHアゴニスト、外科的去勢術、MAB療法では3~4割、抗アンドロゲン剤単独使用者にも1割程度にみられます。
男性ホルモンの分泌に関係する脳の視床下部にある体温中枢の変調が原因という説がありますが、詳細はわかっていません。

更年期障害のホットフラッシュの原因は、自律神経のバランスの乱れと言われています。
視床下部が卵巣に「女性ホルモンをもっと出せ」と命令しても、卵巣はそれに答えることができないので、脳が混乱して自律神経のバランスが乱れるという流れ。

カソデックスを飲んでいる男性も同じく、「男性ホルモンをもっと出せ」という命令をしても抗アンドロゲン薬がそれをブロックするので、脳が混乱して自律神経のバランスが乱れる。
自律神経をコントロールしている視床下部にある体温調節中枢もパニックになり、異常な体温、ほてり、のぼせを来すようになるわけです。

SSRIやガバペン、その他さまざまな漢方薬が、抗アンドロゲン薬の副作用であるホットフラッシュの治療に用いられます。

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薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

そんな薬剤師には、m3.com(エムスリードットコム)の、薬剤師のための「学べる医療クイズ」がおすすめ。

コメント

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出身大学:ケツメイシと同じ
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