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正しい血圧の測り方
公開. 投稿者:高血圧.この記事は約2分4秒で読めます.
1,404 ビュー. カテゴリ:手首式血圧計と上腕式血圧計どっちがいい?
家庭で血圧を測るときに使う血圧計は、手首で計るタイプよりも上腕で計るタイプのほうが良いといわれる。
手首式血圧計は利便性、携帯性に優れる半面、手首の動脈が橈骨や尺骨、腱などの硬い組織に囲まれているため、動脈を十分に圧迫できず、測定誤差が生じやすい。
また、血圧測定の基準となる位置は右心房であるが、測定部位が右心房より10cm低いと測定値は真の血圧値より約7mmHg高くなり、逆に測定部位が右心房より10cm高いと測定値は約7mmHg低くなるとされる。
このため手首血圧計を用いる場合は、机に肘をつき、肘を曲げて手首を心臓の高さまで上げなければ、正確に測定できない恐れがある。
従って、家庭血圧測定には上腕式電子血圧計を用いることが望ましい。
上腕式血圧計で正確な測定を行うためにはまず、体型に合ったサイズのカフ(腕帯)を選ぶ。
腕帯の幅は、腕の直径の1.2~1.5倍を目安とする。
また、上腕に腕帯を巻く際は肘関節に掛からないよう注意し、指が1~2本入るくらいのわずかなゆとりを持って巻く。
腕帯の巻き方が緩過ぎると測定値が高くなる。薄手の衣類の上から測定してもよいが、上腕に圧力が掛かるため腕まくりはしない方がよい。
測定手技とともに、測定条件についても確認したい。
家庭血圧は、朝(起床後1時間以内)と夜(就寝前)の1日2回測定することが望ましい。
排尿前は膀胱の充満により血圧が上昇するため、排尿後に測定する。
朝晩とも2回ずつ測定するが、腕帯による圧迫の影響を避けるため、1回目の終了後、2~3分の間隔を空けてから2回目の測定を行う。
その他、①静かな適温の室内で測定する、②背もたれのある椅子に足を組まずに座って1~2分安静にする、③測定中は会話しない、といった点にも注意する。
また、測定前の喫煙、飲酒、コーヒーの摂取は避ける。
ニコチンやカフェインは交感神経刺激作用により血圧を上昇させ、アルコールは血管拡張作用やアセトアルデヒドの作用により一時的に血圧を低下させる方向に働くためである。
家庭血圧は、週5~7日間の平均値を用いて評価する。
日々の測定結果を基に、自己判断で服薬を中止したり減量したりする患者も少なくない。
血圧測定の回数
健康診断で、1回目測ると140以上の高い数値が出て、2回目測ると下がる。そんなことがよくある。
そして2回目の数値が採用され、正常血圧の健常人として「要診察」とならずにスルーされる。
それでいいのか?と不安に思う。
家庭血圧については、2014年の高血圧治療ガイドラインで、2回測定してその平均をとる、という形になったようだ。
家庭における血圧測定は、環境の違いもあるし、評価が難しい。
けれど、今までは診察室血圧のほうが優先されていたが、JSH2014では家庭血圧のほうが優先されるという。
きちんとした家庭血圧の測定法を伝える必要がある。
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