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C型肝炎ウイルスをやっつけるとB型肝炎ウイルスが活性化する?
公開. 投稿者:肝炎/膵炎/胆道疾患.この記事は約1分18秒で読めます.
1,230 ビュー. カテゴリ:B型肝炎ウイルスの再活性化
C型肝炎ウイルス治療薬(直接作用型抗ウイルス(DAA)薬とも呼ばれる)により、B型肝炎ウイルスが再活性化すると注意喚起されている。
抗HCV薬であるハーボニーやソバルディなどの添付文書には、以下のように書かれている。
B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において、C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、C型肝炎ウイルス量が低下する一方B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されている。本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者に本剤を投与する場合は、HBV DNA量等のB型肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。
免疫抑制剤や化学療法剤、抗リウマチ薬やステロイドによるB型肝炎ウイルスの再活性化は、想像がつく。
免疫が抑えられれば、病原微生物が増殖する。
抗C型肝炎ウイルス薬を使って、B型肝炎ウイルスが増殖するというのは、ちょっと意外。
HBs抗原陽性のいわゆるキャリア・慢性肝炎の患者だけでなく、HBs抗原陰性で、HBc抗体またはHBs抗体陽性のいわゆる一過性感染してHBVは排除されたと考えられていた患者(既往感染例)においても、 HBVの再活性化は生じているとのこと。
菌交代症みたいなものでしょうか?
抗菌薬を使って、真菌が増えるみたいな。
C型肝炎ウイルスのナワバリが減って、B型肝炎ウイルスがのさばるみたいな。
HBs抗原陽性であれば、再活性化を防ぐためにバラクルードなどの抗B型肝炎ウイルス薬を予防投与することが考えられる。
HBs抗原陰性では保険適応が無いので、どうしようもない。
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