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プール熱の原因はプール?
公開. 投稿者:風邪/インフルエンザ.この記事は約3分13秒で読めます.
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プール熱というと、プールで感染するものとイメージしますが、プールに限らず感染します。
タオルの共用、家族内感染が多いです。
プールの塩素濃度は0.4~1.0ppm、アデノウイルスは塩素濃度0.5ppmで急速に死去、0.4ppmで10分程度で死滅すると言われています。
水イボもプールでうつされるということで、敬遠されていますが、ウイルスは塩素ですぐに死にます。
子供たちにとって感染リスクはプールでも教室でもあまり変わらないでしょう。
プール熱は主にアデノウイルスの感染で起き、症状は発熱、のどの赤みや痛み、結膜炎や目の充血が中心。感染後5~7日の潜伏期間があり症状が出るのは3~5日間といわれる。
プールで目から感染することもあり「プール熱」とも呼ばれるが、せきやくしゃみ、唾液からもうつる。
感染者が触れたドアや手すり、エレベーターのボタンなどにウイルスが付着して広まることもある。
症状が消えても1カ月間、尿や便からウイルスが出るため、拡大予防が難しい。
夏風邪
夏風邪と呼ばれるものには、プール熱、ヘルパンギーナ、手足口病などがあります。
ウイルスというと湿気に弱いとイメージしますが、夏風邪の原因ウイルスは湿気に強いです。
病名 | 主な原因ウイルス(血清型) | 潜伏期間 | 罹りやすい年齢 | 主な症状 |
---|---|---|---|---|
咽頭結膜熱(プール熱) | アデノウイルス(3,4、7、2、11型など) | 5~7日間 | 5歳以下が約6割 | 発熱(39~40℃)、咽頭痛、結膜炎(眼痛、目やに、充血、羞明、流涙など) |
手足口病 | エンテロウイルス(コクサッキーA16,6、エンテロウイルス71など) | 3~5日間 | 4歳位までが中心 うち2歳以下が半数 | 口腔内の水疱・潰瘍、手掌、足底、足背の水疱、発熱を伴うこともある |
ヘルパンギーナ | エンテロウイルス(コクサッキーA群、B群、エコーウイルス) | 2~4日間 | 5歳以下が9割 うち1歳代が多い | 発熱、咽頭痛、咽頭粘膜に発赤、口腔内の水疱・潰瘍 |
夏のかぜと冬のかぜ
時期により流行するウイルスは異なるため、夏の風邪と冬の風邪は症状も違ってきます。
夏の風邪は、特に小児がかかりやすく、発熱や発疹、胃腸障害などの症状が多いのに対し、冬の風邪では、発熱や咳、鼻水などの症状が中心となります。
かぜの原因の8〜9割はウイルスといわれています。
ウイルスの種類はたくさんあり、インフルエンザウイルスにA型、B型、C型があるように、多数の系統が存在します。
夏に流行するウイルスは、アデノウイルスやエンテロウイルスなどで、湿気を好み、プールなど水を介して感染するといわれています。
特に小児に流行するプール熱(咽頭結膜熱)やヘルパンギーナ(高熱と咽頭の水疱を特徴とする)、手足口病(手のひら、足の裏、口内の水疱を特徴とする)、無菌性髄膜炎などが代表的な夏かぜです。
エアコンなどで体を冷やしたり、暑さで栄養が摂れないと抵抗力が落ちて夏かぜをひきやすくなります。
冬に流行するかぜはインフルエンザウイルスのほか、一般的なかぜ症状を起こすライノウイルス(約100種類)やコロナウイルスなどによります。
インフルエンザでも1シーズンに2度かかる(A型とB型の両方)ことがあるように、同じ型のウイルスでも系統が違うと感染して発病する可能性があります。
また、冬は、乾燥した空気や気温低下により、喉や鼻などの粘膜のバリア機能が低下したり、免疫力低下によってかぜをひきやすくなります。
うがいをしたり、体を温めることが予防に効果的であるといえるでしょう。
なぜ風邪は冬に流行するのか?
夏に流行る夏風邪もありますが、風邪といえば冬のほうが流行します。
冬には、ウイルスが感染経路を確保する格好の条件が整います。
気候が寒い冬は、暖房などを行い、その温度を保つために部屋を密封しがちです。
そして、暖を求めて、人々が一定の空間に集まりやすくなる。
こういった、冬では当たり前にみられる風景、つまり、空気の流れが少ない状況や人々が接触しやすい状況が、ウイルスが感染経路を確保するのに好都合なのです。
冬なのに夏風邪?
手足口病は、プール熱やヘルパンギーナと並んで夏風邪といわれる病気のひとつです。
夏に多く流行しますが、他のシーズンでも患者はいます。
手足口病の出席停止期間
登校、登園については患者本人の状況によって判断するが、一般に症状も軽微でウイルス排出期間も長く不顕性感染も多いため、他への感染のみを理由として登校(園)を停止する積極的意味はない。
ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナとは、主に乳幼児や子供を対象として発症しやすいウイルス感染症で俗にいう「夏かぜ」と呼ばれる疾患です。
季節・時期的な特徴としては毎年6月下旬あたりから8月中にかけて流行する特徴を持ちます。
ヘルパンギーナを発症すると、突然非常に高い高熱を発症するケースも多くあります。
夏場になって突然前触れもなく高熱を発症するようなケースではヘルパンギーナを発症している可能性も検討する必要があるでしょう。
症状としては、口内に水泡や水ぶくれ、口蓋垂(のどちんこの事です)に炎症症状が確認されるようになり食べ物を摂取する際に喉に強い痛みを伴うケースが大半です。
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