更新日:2016年12月23日.全記事数:3,117件.

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腹腔鏡手術は危険?


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開腹手術と腹腔鏡手術

群馬大学医学部付属病院やら千葉県がんセンターなどでの腹腔鏡手術による死亡が報道され、ちょっと怖い印象を持つ腹腔鏡手術ですが。
開腹手術と比べて腹腔鏡手術は危険なのか?

その結果、腹腔鏡手術のリスクが開腹手術に比べて高いというエビデンスは得られないことなどが明らかになった。例えば、肝切除術(外側区域を除く1区域以上)では、術後90日以内の手術に起因する死亡率は、全体では3.69%で、開腹手術では3.76%、腹腔鏡手術では2.27%だった。腹腔鏡手術リスク、開腹より高いとは言えず|医療維新 – m3.comの医療コラム

死亡率は同じ程度。
腹腔鏡手術だから危険というわけではないと。

腹腔鏡手術のメリットとしては、
・体にかかる負担が少なく、回復が早い。
・術後の痛みが少ない。
・傷口があまり目立たない。
・入院期間が短縮できる。(3~5日程度)

病院側も開腹手術よりも腹腔鏡手術のほうが高い金額請求できるし、早く退院させることができる。
女性なんかは傷口目立たないほうが良いし。

しかし、もちろんデメリットもある。

手術時間は、開腹と比べると長くなることがほとんどで、1.5倍から2倍以上の時間がかかることもあります。体位も、下腹部の手術だと、足側を高く・頭側を低くした体位となり、脳圧・眼圧が上がります。逆に頭側を高くする手術だと、血圧が下がってしまいます。

そもそも、腹腔鏡の手術は、腹腔内に二酸化炭素のガスを入れておなかを膨らませて手術するので、傷は小さいですが、腹膜は手術中ずっと進展されていることになり、侵襲は小さい訳ではないのです。しかも、ガスを入れることによる圧力は横隔膜を押し上げる事になるので、肺が下から押しつぶされてくるような状態にもなります。

もちろん、全身麻酔しないと腹腔鏡の手術はできませんし、手術の間は人工呼吸をしていますが、気腹(おなかにガスを入れる事)を始めると、人工呼吸させる方の圧も上げていかないと、肺の方が負けて換気できなくなってしまいます。最近では大人だけではなく、子どもにも腹腔鏡が行われることが多くなっており、小さいおなかを膨らませて手術をするためにさらに大変な手術になります。手術時間や侵襲性からみた腹腔鏡手術のデメリット – MEDLEY(メドレー)

慣れた医師なら問題ないのかも知れませんが、やっぱり患部を実際に見て触れて手術するほうが安心な気はする。
どっちが良いのかわかんないけど、医師が腹腔鏡手術を勧めてくるのを断って開腹手術にするのも、なんか不機嫌にさせそうだし、気持ちよく手術に臨んでもらったほうが良いのかな、と顔色を伺う小心者の私。

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