更新日:2016年11月28日.全記事数:3,094件

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下の血圧は低い方がいい?


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拡張期血圧は低いほうが良い?高いほうが良い?

高血圧の診断基準として、「収縮期血圧140未満、拡張期血圧90未満」というものがあります。
上の血圧に対しての評価はある程度わかりますが、下の血圧に対しては、90を超える人はまれで、逆に40を切るくらいの人もいたりする。
下の血圧が低いからといって、安心はできない。

若いときDBP高かったが、年をとって「下の血圧低くなってよかった」とおっしゃるあなた、残念ながら、そうではないのです。大動脈の弾力性が消失し(弾性線維が減るため)、収縮期に大動脈が膨らまなくなり、したがって拡張期の末梢への流れも弱まるわけです。
しかも、最近の研究では脈圧(上の血圧ー下の血圧)が大きいほど、血管壁にかかる機械的ストレスが多くなり、動脈硬化の原因となるのではないか?との説もあります。院長の独り言 下の血圧は高いのと低いのと、どっちがいいの?

上の血圧と下の血圧の差を脈圧といいます。
この脈圧が小さいと細い血管の動脈硬化が、脈圧が大きいと太い血管の動脈硬化が懸念される。
つまり、下の血圧は、高いのと低いので、どっちが良いとは言えない。

細い血管が詰まっていると、血液が迂回できずにスピードが速いまま心臓までもどる。
太い血管が硬いと、血液が渋滞しやすくなりスピードが落ちた状態で心臓にもどる。

脈圧が大きいと危険?

最大血圧から最小血圧を引いた数値を脈圧といいます。

脈圧=収縮期血圧-拡張期血圧

脈圧が大きくなるのは太い動脈の動脈硬化の程度を反映しているとされ、最近では脈圧が大きいのも危険とされています。

脈圧の正常値は40mmHgくらいと言われており、50mmHgを越えると心房細動のリスクが高まると言われます。
脈圧は通常30~50mmHg。

脈圧が大きい(目安として80mmHg以上)のときは、太い血管の動脈硬化が進んでいる。
脈圧が小さいときは、細い血管が動脈硬化により狭くなっている。

加齢と脈圧の変化

加齢とともに収縮期血圧は上昇し。拡張期血圧はむしろ低下傾向を示すため、脈圧は開大する。

これは、動脈硬化が進み、大動脈壁の伸展性が低下するためである。
大動脈は心臓の収縮期に伸展し、心臓から駆出された血液の一部をプールして、拡張期に末梢に供給する。
これにより、収縮期血圧の上昇および拡張期血圧の著しい低下を抑えている。
高齢者では、この「ふいご機能」が低下する。
高齢者における収縮期血圧の上昇と脈圧の開大は、心血管病のリスクとして重大なものと考えられている。

動脈硬化と収縮期高血圧

動脈硬化の危険因子が多かったり、高齢化すると動脈硬化が進行します。
動脈硬化は太い動脈を風船に例えると風船のゴムが硬くなった状態に例えられます。

硬いゴムの風船を膨らませても(収縮期)、風船が硬いためあまり膨らみませんので風船内の圧力は上昇します(収縮期高血圧)。
膨らませるのを止めると(拡張期)ふくらみが悪い風船からはすぐに空気が抜けて風船の圧力が低下します(拡張期正常または低血圧)。

これが最大血圧のみが上昇する「収縮期高血圧」の主な原因です。

したがって最大血圧から最小血圧を引いた脈圧が大きくなるのは太い動脈の動脈硬化の程度を反映しているとされ、最近では脈圧が大きいのも危険とされるのもこのためです。

参考書籍:ファーマトリビューン2008.1

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