更新日:2016年12月23日.全記事数:3,096件.今日の勉強

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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ペニシリンは弱い抗生物質?


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ペニシリン

ペニシリンは一番最初に発見された抗生物質で古い薬です。
そのため、弱い薬だと勘違いしている人も多いようです。

確かに、古い薬であるが故に、耐性菌の割合が高く、使っても十分な威力を発揮できないこともあります。
しかし、効く菌には効きます。

ニューキノロンなどの抗菌剤を爆弾に例えると、ペニシリンはピストルかも知れません。
しかし、容疑者がわかっていれば、ピストルで十分なのです。
犯人に向かって爆弾を落とせば、巻き添えが出ます。

人間の体は細菌だらけなのです。
病原菌だけをやっつけることはできません。
犯人をやっつければそれでいいというものではないのです。

強い薬のほうが弱い薬より優れているということでもありません。
古きよき薬もあるのです。

肺炎の第一選択薬はペニシリン?

肺炎の原因がわからない場合、マイコプラズマやレジオネラやらクラミジアも疑われると、ニューキノロンが手っ取り早いのかと思います。
しかし耐性菌の増加が懸念されます。
肺炎球菌やインフルエンザ菌などの細菌が原因の肺炎に対してはペニシリンが第一選択薬としてガイドラインに書かれています。
肺炎球菌の半数以上はペニシリンが効きにくい耐性菌なのですが、副作用の心配が少なく、高用量で投与できるため、まだまだ使えます。
使えるものは使おう、というエコな発想ですね。

ペニシリンの作用機序

ペニシリンの抗菌機序については、細菌の細胞壁合成を阻害し、そのため浸透圧により細胞が膨満破裂し殺菌にいたることが明らかにされました。
細胞壁は細菌特有の構造であり、選択毒性という観点からは理想的な薬物標的と考えられます。

事実、ペニシリンは薬物アレルギー以外とくに重篤な副作用はなく、きわめて安全性の高い薬であります。
また、静菌ではなく殺菌作用を有するため、切れ味のよい抗菌活性が示されることも重要な特徴です。
ペニシリンの標的は細胞壁合成の最終工程である架橋反応を触媒する、ペプチドグリカントランスペプチダーゼです。

参考書籍:薬効力 ―72の分子標的と薬の作用―

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