2018年12月18日更新.3,342記事.5,770,694文字.

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高インスリン血症で高血圧になる?

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インスリンと高血圧

糖尿病と高血圧はいずれも生活習慣病であり、密接に関係している。

糖尿病患者は一般の人よりも血圧が上がりやすいが、その理由として、
①糖尿病性腎症から、腎機能低下、腎臓の働きが落ちると血圧を調節する能力が低下して高血圧に至る。
②糖尿病になると血液の浸透圧が高くなり、体液や血液の量が増加し、血圧が上昇する。
③糖尿病になるとインスリンが効きにくい状態になり、高インスリン血症になる。高インスリン血症になると、腎臓からナトリウムが排泄されにくくなり高血圧になる。

などが考えられる。

③の高インスリン血症による高血圧が気になる。
つまりは、インスリン注射を打つと血糖値は下がるが、高インスリン血症による高血圧のリスクは高まるということか。

高血圧患者の約40%にインスリン抵抗性がみられるという。
アクトスやメトグルコなどのインスリン抵抗性改善薬の併用が必要となる。

インスリン

インスリンは、すい臓から出る体内ホルモンの一つで、血糖値を下げる働きをするほぼ唯一のホルモンです。
インスリンは、すい臓のランゲルハンス島という組織にあるβ細胞でつくられています。

食事によって血糖値が上がると、すい臓のβ細胞がこの動きをすばやくキャッチして、すぐにインスリンを分泌します。
血糖が全身の臓器にとどくと、インスリンの働きによって臓器は血糖をとり込んでエネルギーとして利用したり蓄えたり、さらにタンパク質の合成や細胞の増殖を促したりします。
こうして、食後に増加した血糖はインスリンによって速やかに処理され一定量に保たれます。

インスリンは、糖代謝ばかりでなく内因性血管作動物質として循環調節に関与している可能性が示唆されている。
インスリンの血管作用は複雑で、血管収縮性に働いて血圧上昇を起こす作用と血管拡張性に作用して降圧を生じる相反する作用が知られている。
インスリンの慢性効果として腎Na+の再吸収促進による体液量増加、中枢神経を介した交感神経活動増加による血中ノルアドレナリン、アドレナリン上昇、血管平滑筋細胞の増殖促進によって間接的に血管抵抗を増して血圧上昇を起こす。
一方、インスリンの急性効果として血管に対する直接作用である血管拡張作用があり、その機序としてNa+、K+‐ATPase活性亢進に基づく血管平滑筋膜の過分極、Ca2+‐ATPase活性増加による細胞外へのCa2+流出と細胞内Ca2+濃度の低下、βアドレナリン受容体を介する細胞内cyclicAMP濃度上昇の促進、血管内皮細胞における一酸化窒素の合成促進と遊離による血管弛緩が考えられている。
抵抗血管ではカルシトニン遺伝子関連ペプチド受容体を介した内皮非依存性の血管弛緩作用の機序もある。

本態性高血圧ではインスリン抵抗性とともに高インスリン血症がみられる。
インスリン抵抗性状態では、主に血管内皮細胞機能の低下とインスリンの血管弛緩作用の減弱が起こり、血管収縮系の亢進が加わって血圧上昇に寄与し、高血圧の進展に関与している可能性が示唆されている。

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