2018年11月17日更新.3,353記事.5,760,333文字.

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透析患者に使える糖尿病薬は?

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腎不全に適した糖尿病薬は?

透析導入の原疾患の第一位は糖尿病性腎症です。
早期腎症期(CKDステージG1、G2に相当)では厳格な血糖コントロールによって糖尿病性腎症の発症・進展を防止できるので、HbA1c値6.9未満を目標にします。

一方、顕性腎症期後期以降(CKDステージG3以降に相当)は、腎機能が低下しているため、薬物治療による低血糖の危険性が高まります。
腎不全期(CKDステージG4,G5に相当)ではインスリン治療が原則となりますが、インスリンの半減期が長くなるため、低血糖に注意しなければなりません。

su系:腎排池型の薬剤は、低血糖の危険性が高くなります。ステージG3で慎重投与、G4以降は禁忌です。

グリニド系:ナテグリニド(スターシス、ファスティック)はG4以降で禁忌ですが、レパグリニド(シュアポスト)は肝排泄型なので、すべてのステージで使用可能です。

ビグアナイド系:乳酸アシドーシス発症の危険が高くなります。G3以降は禁忌です。

α-グルコシダーゼ阻害薬:体内にほとんど吸収されないので、すべてのステージで使用可能です。だたし、ミグリトール(セイブル)は未変化体のまま吸収されるので、G4以降で慎重投与です。

DPP-4阻害薬:ビルダグリプチン(エクア)、アログリプチン(ネシーナ)は腎機能に応じて減量します。シタグリプチン(ジャヌビア、グラクティブ)は、G4以降で禁忌です。

GLP-1受容体作動薬:リラグルチド(ビクトーザ)はすべてのステージで使用可能ですが、エキセナチド(バイエッタ、ビデュリオン)は、G4以降で禁忌です。

糖尿病性腎症で血糖値が下がる

糖尿病性腎症で腎不全に至ると、一時的に血糖値が下がる現象が見られるケースが少なくない。

インスリンの約40%は腎臓で分解されるため、腎不全ではインスリンの代謝や排泄が低下し、インスリンの血糖降下効果が長く続くようになるからである。
インスリン製剤が一時的に不要になることもある。

一方で、腎不全は代謝性アシドーシスや尿毒症性物質の蓄積など、インスリン抵抗性を増大させて血糖値を上昇させる要因も抱える。
さらに、糖尿病性腎症患者では神経障害も進行しており、消化管運動に異常が生じるため、食後の血糖値が一定しない。

加えて透析を始めると、透析液に血中のブドウ糖が拡散したり、血中のインスリンが透析膜に吸着されるなどの要因から、透析日と非透析日で血糖の日内変動パターンが変わる。
こうした理由から、糖尿病の透析患者では血糖値の変動が予測しづらい。

腎不全とSU剤

グリベンクラミドは添付文書の禁忌項目に「重篤な肝機能障害又は腎機能障害のある患者[低血糖を起こすおそれがある。]」と記載されている。
グリベンクラミドは肝臓で主な4-ハイドロキシグリベンクラミド(3-OH Glib)に代謝され、これらの活性代謝物も血糖降下作用をもつために、腎機能低下時では腎排泄率が低下し蓄積する。蓄積による遅延性の低血糖で死亡する危険性がある。

参考書籍:クレデンシャル2013.8、日経DI2012.5

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