更新日:2016年3月29日.全記事数:3,190件.

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タンナルビンとフェロミアは併用禁忌?


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フェロミアの併用禁忌

鉄剤のフェロミアと下痢止めのタンナルビン(タンニン酸アルブミン)が併用禁忌であるという話を聞いた。

フェロミアの添付文書をみても、併用禁忌という項目は無く、併用注意に、

タンニン酸を含有する食品
臨床症状・措置方法 鉄の吸収を阻害するおそれがある。
機序・危険因子 in vitro試験において、タンニン酸と高分子鉄キレートを形成することが報告されている。

と、書かれている。

しかし、タンニン酸アルブミンの添付文書には、「併用禁忌」として、

薬剤名等
経口鉄剤
 硫酸鉄(フェロ・グラデュメット等)
 溶性ピロリン酸第二鉄(インクレミンシロップ等)
 フマル酸第一鉄(フェルム・カプセル等)
 クエン酸第一鉄ナトリウム(フェロミア等)

臨床症状・措置方法
併用により相互に作用が減弱することがあるので併用をしないこと。

機序・危険因子
鉄と結合し、タンニン酸鉄となり、タンニン酸による収れん作用が減弱する。

と、書かれている。
一方の添付文書では「併用注意」、もう一方の添付文書では「併用禁忌」という、見逃しがちな併用禁忌事例。
お互いの効果を打ち消し合ってしまうということで、効果が期待できないということはあるが、さほど患者に健康被害が生じるようなものではないので、スルーしたとしても、重大な悪影響は及ぼさない。

フェロミアでは、タンニン酸を含有する食品やタンニンアルブミン製剤との併用により吸収が阻害されたという実際の症例の報告は無いため、併用禁忌とはなっていない。
ただし、服用に際し、緑茶、コーヒーなどのタンニン酸を含有する飲料を摂取した場合、タンニン酸と鉄が高分子鉄キレートを形成することが報告されている。

in vitro試験において、クエン酸第一鉄ナトリウムとタンニン酸を混合し、分子量10000以下を限外ろ過した結果、4時間後で約45%、24時間後で約50%の高分子鉄キレートを形成したとの報告がある。
一方、鉄欠乏性貧血患者において、フェロミア錠について水と緑茶による服用を検討した結果、鉄吸収と貧血改善効果に影響しないとの報告もある。
また、他の製剤である硫酸第一鉄製剤では、鉄剤とタンニン酸または緑茶を同時服用したところ、鉄吸収率はタンニン酸で約1/2、緑茶で2/3に低下したとの臨床報告がある。

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