更新日:2016年3月12日.全記事数:3,091件

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多血症で赤血球沈降速度は遅くなる?


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赤沈

検査値の項目に「赤沈」というのがある。
赤血球沈降速度(ESR:erythrocyte sedimentation rate)のことです。
試験管の中に抗凝固剤であるクエン酸ナトリウムと血液を一定の割合で入れて放置し、赤血球がどれだけ下に降下(沈殿)するかを調べる検査です。

炎症等の活動性の指標として用いられます。

関節リウマチの患者さんから聞かれることが多い。

赤血球同士が集まってくっついて重たくなると、それだけ早く沈降することになる。

赤沈遅延の原因

赤沈が遅延することはあまりありませんが、多血症や播種性血管内凝固症候群(DIC)などで起こり得る。

多血症で赤血球の量が増えれば、赤血球同士がくっつきやすくなり、沈降速度は速くなりそうですが、逆に遅くなります。
赤血球の膜はマイナスイオンに帯電しているので互いに反発しあっています。
赤血球の量が増えて、互いの距離が近くなりすぎると、凝集しにくくなるということ。
逆に貧血などで、赤血球間の距離が遠くなれば、凝集しやすくなる。赤沈は速くなる。

播種性血管内凝固症候群(DIC)などではフィブリノーゲンが減少する。
正に帯電している血中物質として、αグロブリン、フィブリノーゲン、免疫グロブリンがある。
負に帯電している血中物質として、赤血球、アルブミンがある。
正に帯電しているフィブリノーゲンやグロブリンは、赤血球のマイナスイオンによる反発を妨害し、赤沈を早めます。DICではフィブリノーゲンが減少するので、赤沈は遅れます。

赤沈亢進の原因

赤沈亢進の原因としては、正に帯電している血中物質の上昇、負に帯電している血中物質の減少ということが考えられる。

正に帯電している血中物質(免疫グロブリン)の上昇は、感染症や癌、関節リウマチなどの膠原病などで考えられる。
負に帯電している血中物質(赤血球、アルブミン)の減少は、貧血やネフローゼ症候群などで考えられる。

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