更新日:2017年1月2日.全記事数:3,104件.

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のどの違和感は副鼻腔炎が原因?


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のどの詰まりは慢性副鼻腔炎

「何かが喉につかえた感じ」「喉が詰まる」「食道に何かが張り付いている」と表現されることの多い咽喉頭 異常感は、様々な疾患で出現し得ることが知られている。
その中でも、頻度が高い疾患として慢性副鼻腔炎がある。
副鼻腔から 後鼻孔に流れ落ちた膿性鼻漏(後鼻漏)が咽喉頭を刺激することで、咽喉頭異常感が出現すると考えられている。
また、慢性化した扁桃炎や喉頭炎が原因になることもある。

慢性副鼻腔炎には、各種の抗菌薬や消炎酵素薬などが処方される。
マクロ ライド系抗菌薬のクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド )、酵素製剤のリゾチーム塩酸塩(ノイチーム、レフトーゼ)、抗プラスミン薬のトラネキサム酸(トランサミン)など。

咽喉頭異常感と胃食道逆流症

患者が咽喉頭異常感を訴えているにもかかわらず、症状に合致した異常所見が認められないというケースもある。
耳鼻咽喉科領域では このような病態を「咽喉頭異常感症」 と呼び、臨床上の一つの疾患単位と みなしている。 以前は、咽喉頭異常感症の多くが心因性と考えられていたため、治療にはベンゾジアゼピン系薬剤をはじめとする抗不安薬や、柴朴湯や半夏厚朴湯などの漢方薬が主に使用されてきた。
しかし現在では、咽喉頭異常感症の原因として、胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease :GERD)という概念が確立している。

GERDは、食道内への胃酸の逆流に よって生じる病態を総称した疾患概念であり、それが食道粘膜の障害を伴う場合は逆流性食道炎と呼ばれる。
GERDの定型的症状は、胸やけ、呑酸(胃酸が逆流して酸っぱい液体 が込み上げてくる感じ)などである が、より広い範囲に非定型的な症状をもたらす場合がある。
その一つが咽喉頭異常感であり 他にも、慢性咳嗽、嗄声(声のかすれ)、発声障害、耳痛などが知られている。

海外の調査では、GERD患者の25%が、胸やけなどの下部食道症状を感じておらず、上気道や上部食道の非定型症状だけを感じていたと報告されている。
非定型症状の出現には、(1)咽喉頭などへの胃酸の逆流による粘膜の直接傷害、(2)胃酸刺激により食道の迷走神経が興奮し、咽喉頭などに放散性の症状を起こす-という2種類のメカニズムが関与していると考えられている。

治療では、一般的なGERDと同様に胃酸分泌抑制薬が使用される。
H2ブロッカー、プロトンポンプ阻害薬(PPI)のどちらも有効だが、PPIの方が胃酸分泌抑制効果が強く、作用持続時間が長いため、昼夜を問わず症状が続くような患者では、PPIが 選択される場合が多いようである。

参考書籍:日経DIクイズベストセレクションSTANDARD篇

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