更新日:2016年12月31日.全記事数:3,135件.

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こむら返りにフランドルテープが効く?


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こむら返りにフランドルテープ?

こむら返りといえば、いまや芍薬甘草湯ですが。
硝酸薬がこむら返りに効くという話。もちろん適応外。
足がつるからというだけでフランドルテープを処方する医者はいないでしょうけど。

こむら返りとは一般に下肢ふくらはぎ(腓腹筋),太もも,土踏まずの筋肉が疼痛を伴って一時的に痙攣した状態を指し,日常動作や筋肉を収縮させた時に生じる。通常は筋マッサージや消炎鎮痛薬を使用するが,硝酸イソソルビド(ISDN)テープの使用が報告されている(保険適応外使用)。利尿薬投与を必要とする心臓病患者で,頻繁でかつ重症の腓腹筋痙攣を起こす6症例に,ISDNテープを腓腹筋に貼付したところ,貼付2~3分後に全症例において症状が改善し,その後も痙攣が起こらなくなった報告がある。質疑応答 2005年8月

筋肉とNOの関係。

ニトログリセリンから放出される一酸化窒素には平滑筋弛緩作用があります。
ニトログリセリンは生体内で分解を受けて、その構造から一酸化窒素を放出します。

一酸化窒素はグアニル酸シクラーゼという酵素を活性化しますが、この酵素はGTPからサイクリックGMP (cGMP)を産生します。
最終的にこのcGMPが血管平滑筋細胞膜のカルシウムポンプを活性化することにより細胞質中のカルシウム濃度を低下させます。
筋肉細胞の収縮弛緩はすべて細胞質中のカルシウムイオン濃度により制御されていて、その濃度が上昇すると収縮し、低下すると弛緩するようになっています。
そのため、細胞質中のカルシウム濃度を低下させる作用を持つcGMPは血管平滑筋を弛緩させることができるわけです。

なので、NOを放出するニトログリセリン、硝酸剤には筋弛緩作用があり、筋痙攣、こむら返りに効果がある。

ふくらはぎに貼付しなければならないので、普通に胸部にフランドルテープを使っている患者が足をつりにくくなるわけではないようだ。

こむら返りの予防法

腓は、ふくらはぎのことを指します。

こむら返りとは、ふくらはぎの腓腹筋や神経が異常緊張を起こし、筋肉が収縮したまま弛緩しない状態になり激痛を伴う症状です。
局所の筋肉が硬く収縮し、膨隆しているのがわかります(筋攣縮)。

この状態は数秒〜数分続き、特に運動や水泳後、睡眠中に多く見られます。
筋肉の疲労や血液中の水分不足、電解質のバランスの変化が原因ではないかといわれています。

対処法としては、スポーツの後などに、筋肉の疲労を取り、血行をよくする目的でマッサージや指圧などを行ったり、パップ剤などの消炎鎮痛薬を用います。
また、スポーツドリンクなどで水分とマグネシウムなどの電解質の補給も心がけるとよいでしょう。

足がつるのを防止する栄養素として役立つミネラルのうち、最も不足しがちなのはマグネシウムです。
マグネシウムは、細胞の活動に必要なカルシウムやカリウムの出入りを調節する働きをもっています。

慢性的なこむら返りは、運動不足の注意信号と考えられますので、普段からストレッチ体操を行うようにします。

こむら返りの薬物療法

こむら返りに使用される薬は、クエン酸マグネシウム(マグコロール)やビタミン剤、筋弛緩薬のチザニジン塩酸塩(テルネリン)、漢方薬の芍薬甘草湯など。

こむら返りとウラリット

クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム水和物(ウラリット)がこむら返りに使われることも多いが、なぜこむら返りに効くのかは判明していない。
尿中カルシウム排泄量の低下作用などが症状改善に寄与すると考えられている。

こむら返りと芍薬甘草湯

芍薬甘草湯は、芍薬のペオニフロリンや甘草のグリチルリチンが筋弛緩、鎮痛作用などを発揮し、こむら返りを改善するとされている。

芍薬甘草湯と偽アルドステロン症

芍薬甘草湯では、グリチルリチンによる偽アルドステロン症に注意しなくてはならない。
発症すると高血圧、低カリウム血症、低レニン血症などのために、だるさ、脱力感、手足の痺れなどの自覚症状を生じてしまう。
特にフロセミド(ラシックス、オイテンシン)などのループ系利尿薬、チアジド系利尿薬のトリクロルメチアジド(フルイトラン)、甘草含有製剤などを併用すると、偽アルドステロン症を起こしやすい。

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