更新日:2015年11月21日.全記事数:3,124件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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プリン体と戦うヨーグルト?


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明治プロビオヨーグルト PA-3

「プリン体と戦う乳酸菌」というキャッチコピーで、スーパーなどで販売されているヨーグルト、「明治プロビオヨーグルト PA-3」という商品を最近よく見かける。

「プリン体と戦う」とか「プリン体に効く」とか、正直意味不明。
プリン体って戦う相手なのだろうか?

確かに、痛風・高尿酸血症患者にとって、プリン体は敵なのかも知れない。
じゃあ、高血圧患者なら「塩と戦う」、糖尿病患者なら「糖と戦う」とかいう表現もアリかも知れないな。

医薬品というカテゴリーではなく、トクホ(特定保健用食品)などの許可を得ているものでもなく、ただの食品であるという事情がこの表現に行き着いたのだろう。

乳酸菌PA-3株の作用メカニズム

乳酸菌PA-3株の具体的な作用メカニズムとしては、以下のようなものが挙げられている。

(1)ヌクレオシドをプリン塩基へ分解する
乳酸菌PA-3株は、ヌクレオシドに作用し体内に吸収されにくいといわれているプリン塩基へと分解します。分解反応は時間に比例することが確認されています。
(2)プリン体の代表的な3構造全てを取り込む
乳酸菌PA-3株は、プリン体の代表的な3つの構造すべてを、菌体内に取り組むことが確認されています。
(3)取り込んだプリン体を利用する
乳酸菌PA-3株が、取り込んだプリン体を利用します。
利用の一例として増殖で見ると、プリン体を添加するとプリン体がない時と比べて増殖が促進されました。
この効果はプリン体3つの構造すべてで確認されました。

つまり「プリン体の吸収を抑制する」ということになる。
プリン体自体はDNAの構成要素でもあるので、人間で吸収を抑えられたかどうかを示すことは難しい。
痛風・高尿酸血症の予防効果を謳うのであれば、尿酸がどうなったかを示す必要がある。
ラットの実験では尿酸値が下がったというデータもあるようですが、ヒトでの実験は行っていないのか失敗したのか、データが無い。

「明治プロビオヨーグルト PA-3」のパッケージにも「プリン体への可能性に着目して選び抜いた乳酸菌です」と、「可能性」というあいまいな表現で逃げている。

痛風持ちの中年オヤジがこのヨーグルトを毎日食べるという姿はあまり想像できない。
それよりも健康志向のアラサー女子がなんとなく体によさげ、という理由でランチと一緒に食べるというスタイルが目に浮かぶ。

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